3分でわかる!FXの税金の仕組みと3つの節税ポイント

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「FXにはいったいどんな税金がかかるの?」「税率はどれぐらいなの?」など、FXに興味はあるけど難しそうな税金のことがよくわからず悩んでいませんか?

実は、基本的にFXでは毎年自分で確定申告をして税金を納める「申告分離課税」という課税方法になっている等の注意点が色々あり、FXをやるのであれば「FXにまつわる税金」について正しく理解しておくことが大切です。

このページでは、現在はFX専業トレーダーとして安定して平均月利30%以上の利益を上げている筆者が、長年のトレード経験を基に「FXにまつわる税金の正しい知識と節税ポイント」について、以下の流れに沿ってわかりやすく詳細に解説します。

  1. FXの税金の仕組み
  2. 税金の計算方法
  3. 3つの節税ポイント

すべて読めば、FXで必要な税金についての正しい知識と節税のポイントが理解でき、賢くFXを行うことができるようになるでしょう。

1. FXの税金の仕組み

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FXの課税方法は「申告分離課税」といって、他の所得とは分けて一律20.315%(※2016年度税制:所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)で課税されます。そのため、FXの年間取引で一定以上の収益が出た場合には、確定申告によって必要な税金を納税しなければいけません。

1-1. FXで確定申告をしなければいけない人

FX取引を行った結果、確定申告により納税が必要になる人は以下の3つのいずれかに当てはまる人です。

  • FXでの年間所得が20万円を超えたサラリーマン(給与所得のある人)
  • FXでの年間所得が38万円を超えたサラリーマン以外の人(給与所得がない人)
  • FXの損失を翌年以降3年間繰り越したい人

※自営業者や副業をしているサラリーマン、年間所得が2000万円以上の給与所得者等、もともと確定申告が必要な人は上記に当てはまらなくても確定申告は必要です。その他、給与所得や退職所得・FX以外にも所得があり、自分が確定申告が必要かわからない人は税務署や税理士に確認するようにしましょう。

1-1-1. FXでの年間所得が20万円を超えたサラリーマン(給与所得のある人)

サラリーマン(給与所得のある人)は、基本的に源泉徴収により会社が代わりに税金を納めてくれますが、所得税法上に規定されている「2カ所以上から給与所得を受けた場合」や「給与所得及び退職所得以外の所得金額の合計額が20万円を超えた場合」等の一定の基準に該当した場合には自分で確定申告をしなければいけません。

FXの収益は「先物取引に係る雑所得等」として扱われるため、年間所得(利益−経費)が20万円を超えると確定申告が必要になります。(逆に言うと、年間所得が20万円以内なら確定申告は不要で税金もかかりません。)

1-1-2. FXでの年間所得が38万円を超えたサラリーマン以外の人(給与所得がない人)

サラリーマン(給与所得のある人)以外の人は、何かしら所得がある場合には確定申告が必要ですが、その所得が38万円以内なら確定申告は不要です。

その理由は、「所得税の基礎控除により年間38万円までは所得控除されるから」です。

そのため、FXでの年間所得(利益−経費)が38万円を超えた場合にのみ確定申告をする必要があります。

サラリーマン(給与所得のある人)は給与所得から38万円が基礎控除されます。

1-1-3. FXの損失を翌年以降3年間繰り越したい人

FX(先物取引に係る雑所得等)の損失については、特例により確定申告を行うことで「翌年以降3年間のFX(先物取引に係る雑所得等)の収益と繰越損益通算(相殺)」することが認められています。

そのため、FXをしていて年間損失が発生した場合には、手間は掛かりますが確定申告をした方がお得です。

「FXの確定申告のやり方」について詳しく知りたい人は、『FXの確定申告|初めての人でも簡単にできる全手順と注意点』をご参考ください。

1-2. 未決済ポジションの損益は課税計算対象外

FXの年間損益計算の対象となるのは決済済みのポジションのみですので、年末時点で未決済のポジションについてはたとえどんなに含み益や含み損が発生していても決済しない限りその年の年間損益には計算されません。

そのため、年末最終日に持っている未決済のポジションについては、その状況次第で今年の損益にするか来年の損益にするかを選べるということでもあります。

前述した「サラリーマンの20万やサラリーマン以外の人の38万等の確定申告ラインをギリギリ超えそうで、回復する見込みのない含み損を抱えているようなら損切りした方がお得な可能性がある」等、年末時点の未決済ポジションについては注意して検討するようにしましょう。

1-3. 未決済ポジションのスワップポイント(金利)はFX業者によって課税扱いが異なる

未決済ポジションの差損益については決済するまでその年の年間損益には計算されませんが、スワップポイント(金利)については、「ポジションの決済とは関係なく毎日付与されるため、未決済でも課税対象になるFX業者(口座)」と「決済するまで付与されないため、未決済の状態では課税対象にならないFX業者(口座)」があるため注意が必要です。

デイトレードやスイングトレード等の短期トレーダーにとってはスワップポイントはそれほど大きな金額にはならないと思いますが、スワップ狙いの長期トレーダーにとっては影響のある項目かと思いますので、参考までに、以下に各FX業者(口座)の課税扱いについてまとめております。

未決済ポジションのスワップポイントの課税扱い(2016年8月情報)
課税対象にならないFX業者 課税対象になるFX業者
 DMM FX  GMOクリック証券(FXネオ)
 GMOクリック証券(くりっく365)  FXトレード・フィナンシャル
 SBI FXトレード  インヴァスト証券(トライオートFX)
 外為ジャパン セントラル短資FX(FXダイレクトプラス)
 ヒロセ通商(LION FX) YJFX!(外貨ex)
 FXプライム マネースクウェア・ジャパン(M2J)
 マネーパートナーズ 楽天証券
 外為オンライン  
 FXブロードネット  
 みんなのFX(トレイダーズ証券)  
 マネックスFX プレミアム

1-4. 海外口座での取引は「総合課税」になるため注意が必要

FXでは海外口座と国内口座で税金の取り扱いが異なります。

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国内口座の場合、金融庁の監督下において「最大レバレッジ25倍まで」等の各種規制の中で運営されている代わりに、前述のとおり税金の取り扱いが「住民税と合わせて一律20.315%の申告分離課税」と基本的に有利な条件になっています。そのため、どんなに国内口座で稼ごうと収益の20.315%のみの税金を納めればよく、給与所得等の他の所得と合算して税率が上がっていくようなことはありません。

一方、海外口座の場合は、金融庁の監督外の海外で発生した収益という扱いになり「雑所得として総合課税」となります。そのため、他の所得と合算し合計所得が増えれば増えるほど税率が上がり、2016年度税制だと最大で45.945%、住民税と併せると最大55.945%の税金がかかります。

以上のことから基本的に収益が大きくなればなるほど税金面では国内口座と比較して不利という点に注意する必要があります。

2. 税金の計算方法

前述の通り、FXでは国内口座と海外口座で税金の取り扱いが異なりますが、実際の具体的な税金の計算方法はそれぞれ以下のような計算式になります。

<国内口座>:税率は一律20.315%(住民税・復興特別所得税含む)

  • 他に所得がない人

『支払うべき所得税=(FX年間収益−FX年間経費−基礎控除38万円)×15.315%

『支払うべき住民税=(FX年間収益−FX年間経費−基礎控除33万円)×5%

  • 他に所得がある人

『支払うべき所得税=(FX年間収益−FX年間経費)×15.315%+(その他の収入−基礎控除38万円−各種所得控除)×累進税率−税額控除』

『支払うべき住民税=(FX年間収益−FX年間経費)×5%+(その他の収入−基礎控除33万円−各種所得控除)×10%−税額控除+均等割額

※平成25年から平成49年までの各年分のFX以外の所得については、さらに復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1%)を併せて申告・納付することとなります。

<海外口座>:税率は累進税率+住民税10%

  • 他に所得がない人

『支払うべき所得税=(FX年間収益−FX年間経費−基礎控除38万円−各種所得控除)×累進税率−税額控除』

『支払うべき住民税=(FX年間収益−FX年間経費−基礎控除33万円−各種所得控除)×10%−税額控除+均等割額』

  • 他に所得がある人

『支払うべき所得税=(FX年間収益−FX年間経費+その他の収入−基礎控除38万円−各種所得控除)×累進税率−税額控除』

『支払うべき住民税=(FX年間収益−FX年間経費+その他の収入−基礎控除33万円−各種所得控除)×10%−税額控除+均等割額』

※平成25年から平成49年までの各年分の所得については、さらに復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1%)を併せて申告・納付することとなります。

所得税の累進税率については下図のように所得に応じて上がっていき、さらに別で住民税(一律10%)が課税されることになります。

所得税の速算表(出典:国税庁ホームページより)
課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4.000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

(注) 例えば「課税される所得金額」が700万円の場合には、求める税額は次のようになります。
700万円×0.23-63万6千円=97万4千円

※ 平成25年から平成49年までの各年分の確定申告においては、所得税と復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1%)を併せて申告・納付することとなります。

基本的に、国内口座で取引していればどれだけ収益が出たとしても税率が変動することはありませんので、税金の面では稼げば稼ぐほど国内口座の方が有利だといえます。

3. 3つの節税ポイント

FXの税金に於ける節税ポイントは以下の4つです。

  • きちんと必要経費を申告する
  • 確定申告必要ラインぎりぎりの場合は年末のトレードで調整する
  • 年間損失が発生した場合には確定申告をして損失を3年間繰り越す
  • 場合によっては法人化が有利になる可能性も

以下、順を追ってご説明していきます。

3-1. きちんと必要経費を申告する

FXでは現実的にあまり経費計上できる項目は多くはありませんが、以下のような項目であれば経費計上できる可能性が高いため、確定申告の際に領収書を添付して経費申告することをおすすめします。

  • インターネットプロバイダー費用
  • FX書籍・資料代
  • 新聞代
  • FXセミナー受講料
  • セミナーまでの交通費
  • FX用パソコン購入代金(減価償却費)
  • FX用携帯代
  • 取引手数料

経費になるかどうかの最終的な判断は管轄税務署によるため、必ず経費なるとは言い切れませんが、経費として認められれば、これらの合計金額×20.315%の税額が節税できることになります。

3-2. 確定申告必要ラインぎりぎりの場合は年末のトレードで調整する

前述した「サラリーマン(給与所得のある人)の20万円」や「サラリーマン以外の人の38万円」等の確定申告必要ラインを少しでも超えてしまうと、確定申告の手間が発生し、特にサラリーマンの場合にはすべての収益に対して税金がかかってしまうため、逆に損をしてしまうことになります。

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そのため、年末近くになり、確定申告必要ラインをぎりぎり超えてしまう程度の収益が出ている場合には、敢えて多少のマイナスが出るように損切りを行い、確定申告をせずに済むように調整した方がお得といえます。

3-3. 年間損失が発生した場合には確定申告をして損失を3年間繰り越す

FX(先物取引に係る雑所得等)の損失については、特例により確定申告を行うことで「翌年以降3年間のFX(先物取引に係る雑所得等)の収益と繰越損益通算(相殺)」することが認められています。

そのため、FXをしていて年間損失が発生した場合には、手間は掛かりますが確定申告をした方がお得です。

より詳しく「FXの確定申告のやり方」について知りたい場合は、「FXの確定申告|初めての人でも簡単にできる全手順と注意点」をご参考ください。

4. まとめ

いかがでしたでしょうか。

これまで抱いていた「FXの税金」に対する疑問や不安が解消されたのではないでしょうか。

一見難しそうなFXの税金ですが、実は非常にシンプルで、厄介に思える「確定申告」も手順を押さえて一度実際にやってみると意外と簡単に行うことができるものです。

本ページではFXの税金について重要なポイントを出来る限り詳細にご紹介してきましたので、あなたのFXトレードの一助となれれば幸いです。

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