副業詐欺の避け方7選|甘い誘い文句には裏がある

副業詐欺のアイキャッチ

「副業を始めたいと思っているけど、詐欺に引っかからないか心配……」「LINE・Twitter・Instagramで簡単・短時間で○万円以上稼げるって情報が流れているけど本当かな?」など気になっていませんか。

残念ながらコロナ禍で苦しい状況に陥っている方の弱みにつけこむように、LINEなどのSNS上を中心に副業という単語を絡めた詐欺が急増しています。

基本的に「本当に美味しい話は他人(あなた)に教え・伝えません」という原則を頭に置いて欲しいですが、それでも言葉巧みに様々な方法であなたを詐欺にはめようとしてきます。

この記事ではそんな副業詐欺の避け方や詐欺に引っかかってしまった場合の相談所・対策について以下の流れでご紹介します。

  1. 副業詐欺の避け方7選
  2. 副業詐欺に引っかかってしまった場合の相談所・対策4選

この記事を読むことで、これから副業を始める時に高確率で詐欺を避けられるようになり、引っかかってしまった場合でも被害を最小限に食い止められる相談所や対策ができるようになります。

1. 副業詐欺の避け方7選

ここでは副業詐欺の避け方についてご紹介します。

その前によく目にしたり耳にタコができるほど聞いていると思われますが、次の内容を常に頭に置くようにしてください。

本当に美味しい話は他人(あなた)に教え・伝えません

冷静に考えて欲しいのですが、何の縁もゆかりのない人があなたに好条件な儲け話を教えるでしょうか?

中には数千円〜数十万円の料金を対価に教えるという場合もありますが、ほぼ100%詐欺と考えて間違いありません。

逆の立場ならどういった人に“美味しい話”を教えるでしょうか?私なら次の順番で、赤の他人にはまず絶対教えません。

  1. 家族
  2. 信頼できて能力のある友人・学校の同級生・職場の同僚など
  3. その副業を遂行できる知識・経験・技術を持つ人、賛同や協働してくれるお金持ち(出資者)

人によって上記の対象や優先順位は異なるでしょうが、見ず知らずの何ができるか分からない他人に教えるという方はまずいないでしょう。

「今更言われなくてもそんな事は分かっている」「自分は特別で騙されない」etc…そう考える人のスキを巧みに突いてくるのが詐欺(集団)です。

次に紹介する内容を1つ1つ確認して、副業詐欺を避けましょう。

  1. 消費者庁のHPを確認する
  2. 国民生活センターのHPを確認する
  3. 副業名の評判や口コミなどを調べる
  4. 募集している副業の事業者の氏名(名称)、住所、電話番号などの情報を確認する
  5. すぐに申し込まない・振り込まない
  6. 甘い勧誘文句が多いなら要警戒(絶対・誰でも・簡単・たった◯分で◯万円)
  7. 身元不明なSNSアカウントの懸賞・プレゼントに情報を渡さない

消費者庁のHPを確認する

消費者庁のHPには過去の詐欺(副業含む)に関する具体的な事例・社名などが掲載されています。

時間差はありますが、同種・類似の詐欺内容であったり、代表者名などがもしこれから申し込もうとする副業を自称する詐欺のページなどに記載されていれば、すぐに避けた方が良いでしょう。

合わせて、消費者庁のHPで案内・紹介されている情報も確認しましょう。

国民生活センターのHPを確認する

同じく、国の機関である国民生活センターのHPの発表情報も確認してください。

消費者庁に比べるとその詐欺に関する注意喚起で詳細な内容は書かれていませんが、概要として知っておくのには十分役に立つ内容です。

こちらも、あなたに当てはまりそうな事例やテーマ別特集などの情報をチェックしておきましょう。

副業名の評判や口コミなどを調べる

その副業名や会社名、代表者名などの評判や口コミを検索やTwitterなどのSNS、5ch(旧2ch)などで調べてみましょう。

副業が詐欺の場合は高い確率で検索1ページ目に複数のサイトで「詐欺だった」「騙された」などの評判や口コミが見つかったり、SNS上・5chにも見つかります。

ただし、情報商材系に多いのですが、最近は意図的に良い内容と思わせる感想や口コミが書かれている情報がばら撒かれている事があったり、検索結果から悪い評判や口コミの記事に削除依頼を出して消されていることもあるので、複数の情報源を慎重に探って真偽を見極めましょう。

募集している副業の事業者の氏名(名称)、住所、電話番号などの情報を確認する

募集している副業の事業者や会社の氏名(名称)、住所、電話番号などの情報が記載されているかどうか確認しましょう。

上場企業などきちんとした事業者に比べて詐欺を働こうとしている所は、これらの情報が抜けていたりそもそも記載されていないことがあります。

また、住所や電話番号が架空だったり虚偽情報の可能性もあるので、次のようなチェックをしましょう。

  • 地図アプリで記載されている住所にその事業者が入っている形跡があるか探す
  • 公表されている情報が国税庁法人番号公表サイトの情報と一致しているか
  • 電話番号がつながるか公衆電話からかけてみる

住所に関してはバーチャルオフィスや看板などを掲示していないなどの理由で確認しにくいですが、もし実在していない住所ならほぼ100%詐欺でしょう。

すぐに申し込まない・振り込まない

「(カウントダウン式で)◯日◯時までしか申し込めません」「申し込み完了まで残り◯名」「このページを閉じるともう2度とアクセスできません」など焦燥感を煽るような表現や申し込みフォームをしていることがあります。

じっくり考えたり調べさせる時間を奪うような“自称副業の案内”や、登録料・情報料・教材費などの名目でお金を振り込むよう要求する内容はほぼ詐欺と考えて良いです。

原則この時点で避けて欲しいですが、メールアドレスの登録くらいでしたら、別の捨てられるメールアドレスを作成して使うなど携帯などのキャリアメールやメインで使っているメールアドレスを登録しないようにしましょう。

捨てメールアドレスでも結構危険

送られてくるメールに貼り付けているアドレスはウイルス付きや個人情報を抜く詐欺サイト、強制的に課金しましたなどと表示されるページなど危険なものが多いです。

面倒でも誤クリックを避けるために別のタブに手打ちでリンクアドレスを検索して安全かどうか確かめるのも手です。

スマホなどのSMSは特に注意しないと簡単に個人情報を盗まれてしまいます。

甘い勧誘文句が多いなら要警戒(絶対・誰でも・簡単・たった◯分で◯万円)

特定商取引法などの法律では事実と異なったり、実際よりも良い内容など誤認させる表現は禁止されています。

その他の主務省令で定める事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示をしてはならない。

特定商取引法第十二条

そもそも勧誘・宣伝文句のような副業が本当にあるなら、自分だけもしくは身近な人で独占してやった方が大きく儲けられるはずです。

なぜなら、どんな仕事や商売でも競争・競合相手が少ない方が稼ぎやすくなるからです。

最初にも述べた通り、いかにもな耳触りの良い表現・条件がたくさん並んでいる場合は詐欺だと思った方が無難でしょう。

身元不明なSNSアカウントの懸賞・プレゼントに情報を渡さない

1番多いのがTwitterで「RT(リツイート)してくれた人から抽選で◯名に現金◯万円・Nintendo Switch(などの手に入りにくい高額商品)をプレゼントします」という内容です。

有名企業や商品のアカウントなら大丈夫かと思いますが、どこの誰かもよく分からずアイコンやTOP画像でお金持ちを装っているアカウントはほぼ詐欺で間違いありません。

下記のような内容であなたの個人情報や現金を奪おうとしてくるので、原則申し込まずスクリーンショットを取ってTwitter社などSNS公式に通報しましょう(Twitterの認証マークもアカウントの購入や詐取で手に入れたものを変更して使っている可能性があり、信頼性は十分ではありません)

  • あなたが当選したとDMが届き、名前や住所・銀行口座番号などを聞き出してくる(PayPayやセブンペイ、d払いなど通じて預金を不正に引き出されたニュースは記憶に新しいと思います)
  • あなたが当選したとDMが届き、リンクを押すように指定する(広告・メルマガ登録・詐欺サイトへの誘導など)
  • あなたが当選したとDMが届き、振込手数料などの名目で現金を振り込ませたりAmazonギフト券などの電子マネーを一定額振り込むよう要求する

LINEの場合は下図のような案内につられて友達追加などで登録してしまいがちです。

危険な副業広告の例

しかし、登録までに時間がかかるや手続き待ちなどの回答が来てそもそも始められない事が多く、登録が完了するまでにゲームやアプリへ登録する内容や、投資の勧誘などがひっきりなしに来ます。

たとえ無料の内容であっても送り主には広告料や紹介料が入り、あなたにはほぼメリットがないどころかこうした詐欺に騙されやすい人としてアカウントなどの情報がダークウェブと呼ばれるサイトに売られたり載ったりする可能性もあります。

Instagram(インスタグラム)なども同様で大金が入っているように見える銀行の口座のスクショや札束の画像などを使って「簡単!◯◯するだけ」とか「△△(有名ブランド名)の商品が今だけ半額!」などの文句で広告をクリックさせたり、全く別の投資ツールを購入するページに繋がったりします。

2. 副業詐欺に引っかかってしまった場合の相談所・対策4選

もし副業詐欺に引っかかってしまった場合、あるいは今やっている副業が詐欺のような気がするという方は、この章でご紹介する相談所を使用したり対策をしましょう。

相談所

次のいずれかに相談しましょう。

  • 都道府県警察本部のサイバー犯罪相談窓口
  • 法テラス

最寄りの消費生活センター(国民生活センター)

最寄りの消費生活センター(国民生活センター)の相談窓口に問い合わせしましょう。

どこが最寄りの消費生活センターか分からない場合は電話番号188にかけると案内してくれますが、相談窓口につながった時点からナビダイヤル通話料が発生します(相談は無料)

通話料金定額サービスなどに加入していてもそのままだと高額な通話料金を取られてしまうので、最寄りの消費生活センターにかけなおしたほうが安い通話料金で相談できる可能性が高いです。

都道府県警察本部のサイバー犯罪相談窓口

ネットを通じた副業詐欺は都道府県警察本部のサイバー犯罪相談窓口に相談してください。

通常の通話料金はかかりますが、相談料はかかりません。

警察に相談したいけど、どこにかけて良いか分からない場合は電話番号#9100にかけると案内してくれます

法テラス

弁護士など法律の専門家に相談したいけど、どこに相談したら良いか分からない方は法テラスに相談しましょう。

電話の他にメール・窓口でも問い合わせを受け付けてくれます。

無料の法律相談も受けられますが、経済的に困難と判断される条件を満たす必要があります。

対策

もし、あなたが商品やサービスの代金をクレジットカードで支払いをしていて、購入された商品などに以下のような問題があるときは、その商品のクレジット代金についての支払いを停止することができる場合があります。

①商品の引渡しや役務の提供をしてくれない。

②商品に欠陥(瑕疵)がある。

③役務の提供内容に問題がある。

④見本・カタログ等と現物・役務内容が違う。

⑤商品の販売条件となっている役務を提供してくれない。

⑥その他契約内容等に問題がある。

上記内容は「支払停止等の抗弁に関する手続き」に記載されているので、該当する場合は使用したクレジットカード会社に電話をして、「支払停止等のお申出の内容に関する書類」を作成する意思があることを伝えましょう。

カード会社からも指示等あり、上記のリンクで書き方の例も紹介されていますが、それでも分からない場合は「クレジットに関する相談窓口」(日本クレジット協会)に相談するのも手です。

3. まとめ

副業詐欺の避け方と、引っかかってしまった場合の相談所・対策についてご紹介しました。

何度も繰り返しますが、基本的に「本当に美味しい話は他人(あなた)に教え・伝えません」という原則を頭に置いて欲しいです。

それでも気になる副業(を自称する)の情報を見つけたら、まずは次の7つを先に確認しましょう。

  1. 消費者庁のHPを確認する
  2. 国民生活センターのHPを確認する
  3. 副業名の評判や口コミなどを調べる
  4. 募集している副業の事業者の氏名(名称)、住所、電話番号などの情報を確認する
  5. すぐに申し込まない・振り込まない
  6. 甘い勧誘文句が多いなら要警戒(絶対・誰でも・簡単・たった◯分で◯万円)
  7. 身元不明なSNSアカウントの懸賞・プレゼントに情報を渡さない

1つ以上当てはまっていれば詐欺(クロ)だと思って避けるのが無難です。

それでも残念な事に副業詐欺に引っかかってしまった場合、下記の相談所の利用や対策をしましょう。

  • 都道府県警察本部のサイバー犯罪相談窓口
  • 法テラス
  • 支払いに使ったカード会社へ「支払停止等のお申出の内容に関する書類」を作成する意思を示す

コロナ禍で厳しい状況なため、少しでも家計の足しにしようと新しく副業を始める方も多いでしょうが、この記事でご紹介した内容を参考にして怪しい副業詐欺に騙されずに、ちゃんとした副業で稼げることを祈っています。

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