2024年1月よりJALが新ステイタスプログラムを開始することを発表しました。
現在のJALグローバルクラブ(以下JGC)入会に必要なFLY ON プログラムは継続しつつも、生涯のJALグループ便の搭乗・航空以外のサービスの累計利用実績(新ステイタスポイント数)に応じてステイタスランクを提供するとのことです。
SNS上では、JGCに付くワンワールドサファイアが半永久的ではなくなりそうなど、改悪を心配する声が多く挙がっていますが2023年中にJGC修行をすべきかどうかも含めて解説します。
1. 筆者の予想:大幅な改悪は考えられにくいが、心配な方は2023年までにJGC修行すべき!
詳細は2023年秋頃にJAL Webサイトにて案内される予定ですが、筆者の予想としては大幅な改悪はないと考えます。
引用:JAL
どちらかと言うと、競合他社のANAで実施されている「ライフソリューションサービス利用が多い方のステイタス獲得条件」に近いプログラムになると予想します。
分かっている情報だけでも、ANAと明らかに違うのは2024年以降のJGC入会基準が新ステイタスプログラムの所定のステイタスランク以上の達成で、既存のFLY ON プログラムは考慮されない点です。
つまり、2024年以降にJMBサファイア以上になっても『JGC JALカード』を作れない可能性があります。
ただし、現在JGC会員の方は新ステイタスプログラムでもJALグローバルクラブ会員として移行すると明言されているため、不安な方は今年中もしくは2023年中にJGC修行を終えておきましょう。
引用:JAL
2. 新ステイタスプログラムの特徴・特典
新ステイタスプログラムでは複数の新たなステイタスランクが用意され、JALマイレージバンク会員である限り、ステイタスランク達成の基準となる新ステイタスポイントは生涯ため続けられます。
FLY ON ポイント(以下FOP)は毎年1月~12月の12カ月間(暦年)でリセットされてしまうため、新ステイタスポイントにメリットがあります。
FLY ON プログラム | 新ステイタスプログラム | |
ステイタスポイント名 期限 | FLY ON ポイント 最長12カ月間 | 新ステイタスポイント なし(生涯ため続けられる) |
ステイタスポイントの獲得方法 |
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特典の利用条件 | 『JALカード』がなくても可 | 『JALカード』(CLUB-Aカード、CLUB-Aゴールドカード、JALダイナースカード CLUB-Aゴールドカード、プラチナ)の所持が必要 |
新ステイタスポイントを獲得する方法も多いですが、特典を利用するためには『JALカード』(CLUB-Aカード、CLUB-Aゴールドカード、JALダイナースカード CLUB-Aゴールドカード、プラチナ)の所持が必要です。
新ステイタスプログラムの特典として、次の内容が紹介されています。
- サクララウンジサービスの体験
- JALグローバルクラブへの招待
- マイル有効期限の無期限化
- 最上位のJALラウンジを生涯にわたって利用できる特典
現在のFLY ON プログラムの多頻度利用者(上級会員)向け特典がそのまま利用でき、JGC Life Mileage(JALのミリオンマイルプログラム)特典の一部が移行されます。
JGCカード特典の改悪はあるか?
現在のFLY ON プログラムで歴年で50,000FOP以上貯めると取得できる『JGCカード』ですが、特に下記2つの特典が改悪されるのでは……とここ数年言われ続けています。
- ラウンジサービス:サクララウンジやダイヤモンド・プレミアラウンジの無料利用
- ワンワールドエリートステイタス:JALが加盟している航空連合での上級会員(サファイヤまたはエメラルド)の提供
ワンワールドエリートステイタスに関しては、『JGCカード』を持ち続けるという条件だけで半永久的に活用できるのは、世界的に見ても極めて優遇されています。
今回の新ステイタスプログラム導入をきっかけに、何かしらの制限が加わったり無くなってもおかしくはありません。
あなたのライフスタイルによっては、2023年秋に発表される詳細を確認してからJGC修行やJGCカード作成を行なった方がお財布に優しいかもしれません。
3. 新ステイタスポイントは搭乗実績(生涯フライト記録)が重要?
新ステイタスプログラムの導入に伴って、JGC Life Mileageで記録されている生涯フライト記録※を新ステイタスポイントに換算し積算すると案内されています。
※JALマイレージバンク入会日以降にマイル積算対象運賃で搭乗した、JAL国際線通算搭乗マイル数またはJALグループ国内線搭乗回数
ステイタスランク達成イメージからも、搭乗の機会があまり多くない人は『JALカード』の利用などで数年後には最初のステイタスランクに到達と書かれており、原則有償でのJALグループ便利用数を重視していることが伺えます。
その他にも、次の方法で新ステイタスポイントを獲得できます。
- JALグループ便の搭乗やツアーの利用など飛行機の利用時
- 『JALカード』での決済
- JALショッピングでの買い物をはじめとした日常生活におけるサービス利用
- JALが推奨する環境にやさしい活動への参加
3番目の日常生活におけるサービス利用はANAで実施されている「ライフソリューションサービス利用が多い方のステイタス獲得条件」と似たようなJAL系サービスと予想できます。
既にJAL住宅ローンの利用でFLY ONステイタスを提供するキャンペーンなどが行われていたため、今後はこうしたサービスの利用の回数・金額が影響しそうです。
4. まとめ
2024年1月より開始されるJALが新ステイタスプログラムについてご紹介しました。
1章で述べた通り、筆者の予想としては競合他社のANAで実施されている「ライフソリューションサービス利用が多い方のステイタス獲得条件」の良いところをJALがアレンジして、JALグループの利用を促したいため、大幅な改悪はないと考えます。
ただし、新ステイタスプログラムではこれまでのように『JGCカード』を取得できるとは限らないため、不安な方は今年中もしくは2023年までにJGC修行を終えておいた方が確実です。