ANAのプレミアムポイント(以下PPと略することあり)ってマイルとどう違うのがよく分からない……と困っていませんか。
PPはANAグループの飛行機の搭乗でしか貯めることができない1年限りのポイントで、一定数貯める事でANAプレミアムメンバーステイタス(ANAの上級会員)を獲得できます。
しかし、購入するチケットの種類によってはPPが半分しか貯まらず、運賃の安さだけを気にしていると上級会員になるための時間が2倍以上に増えたり、悪いコスパでしか貯められなくなるため注意が必要です。
このページでは、ANAのプレミアムポイントについて以下の流れでご紹介します。
事前に知っておくことで、最小のコストと時間で効率良くANAのプレミアムポイントを貯められて、あなたが望むステイタスを獲得できるため、是非一読してください。
また、ANAのプレミアムポイントを貯めるためにはANAグループ便の搭乗が必須ですが、コスパ良く貯めて上級会員になりたい方向けにおすすめな運賃種別や代表的な路線も合わせてご紹介します。
特に、国際線搭乗での貯め方は新型コロナ感染拡大後の現在ではかなり状況が変わって古い情報はあまり役に立たなくなってしまっているため、注意してください。
1. ANAプレミアムポイントとは|飛行機に搭乗して貯める上級会員になるために必須のポイント
ANAの上級会員であるANAプレミアムメンバーのステイタスを獲得するのに必要なポイントで、マイルとは別にたまるポイントです。
計算方法
計算方法は、区間基本マイレージ×予約クラス・運賃種別ごとの積算率×路線倍率+搭乗ポイントです。
引用:ANAマイレージクラブ プレミアムポイントとは
それぞれのざっくりした説明は次の通りです。
- 区間基本マイレージ:搭乗区間の距離。遠いほど多くなります。
- 予約クラス・運賃種別ごとの積算率:ビジネスクラス以上、正規運賃など支払う値段が多いと高い倍率になります。
- 路線倍率:国内線だと2倍、ANA運行便の日本発着アジア・オセアニア・ウラジオストク路線なら1.5倍
- 搭乗ポイント:28日以内の乗り継ぎ運賃なら200ポイント、正規運賃など支払う値段が多い・国際線で指定の予約クラス以上なら400ポイント
プレミアムポイントをコスパよく貯めるのにおすすめな運賃種別と代表的な路線については2章で詳しくご紹介します。
1月〜12月までの1年間にANAグループやスター アライアンス加盟航空会社およびスター アライアンス コネクティングパートナー運航便の搭乗によって貯められます。
貯めるとどうなるの?
獲得数によって、次の3つのステイタス(ANAの上級会員)になります。
ブロンズ | プラチナ | ダイヤモンド | |
年間プレミアムポイント数 | 30,000 | 50,000 | 100,000 |
うちANAグループ運航便利用分 | 15,000 | 25,000 | 50,000 |
スターアライアンス ステータス | シルバー | ゴールド | ゴールド |
通常は、飛行機の搭乗でたまるプレミアムポイント数のみでANAプレミアムメンバーのステイタスが決まります。
しかし、2020年より新たにライフソリューションサービスというANAグループのサービス利用数と、ANAカード・ANA Pay決済額が多い方でも条件を達成するとステイタスを獲得できるようになりました。
2023年最新の達成条件は下表の通りです。
ブロンズ | プラチナ | ダイヤモンド | ダイヤモンド+More | ||
条件1 年間獲得プレミアムポイント数 (ANAグループ運航便利用分のみ) | 15,000 | 30,000 | 50,000 | 80,000 | 150,000 |
条件2 ライフソリューションサービス利用数 | 4サービス以上 | 7サービス以上 | 7サービス以上 | 7サービス以上 | 7サービス以上 |
条件3 ANAカード・ANA Pay決済額の総額 | 300万円 | 400万円 | 500万円 | 400万円 | 600万円 |
全ての条件を満たすことで、該当するステイタスを獲得できます。
まとまった金額の支払いを『ANAカード』でできる方は、若干飛行機の搭乗回数を減らしてもグレードの高いステイタスを得られます。
ANAプレミアムメンバー(ANAの上級会員)になるメリットってなに?
ANAグループ便やスターアライアンスというANAが加盟する航空連合の航空機に乗る際に、様々な優遇や特典を受けられます。
代表的なメリットは下記の通りです。
日本国内での利用時はもちろん、国際線利用時にスター アライアンス シルバー/ゴールドとして同様に上級会員サービスを受けられます。
プラチナサービスメンバー以上になるとスーパーフライヤーズカード(SFC)の申込が可能に!
プラチナサービスメンバー以上になると、スーパーフライヤーズカード(SFC)の申込ができるようになります。
SFCはANAカードの一種で、クレジットカードの年会費を払うだけで「プラチナサービス」メンバー相当のサービスを受け続けられるようになります。
毎年飛行機にたくさん乗ってPPを貯めなくても、ある程度ANAの上級会員に近い恩恵を受けられるため、SFC作成の目処となる50,000PPが一つの目標とされることが多いです。
貯めて何か特典などに交換できますか?
できません。
あくまでもANAプレミアムメンバー(ANAの上級会員)の判定に使われるだけです。
有効期限はありますか?
最長で1年です。
毎年1月~12月の1年間しか貯められず、次の年の1月1日には0ポイントにリセットされ、持ち越しなどはありません。
2. ANAプレミアムポイントをコスパよく貯めるのにおすすめな運賃種別と代表的な路線
ANAプレミアムポイントをコスパよく貯めるのにおすすめな運賃種別と代表的な路線をご紹介します。
通常、プレミアムポイント単価*が10円未満だとお得だと判断します。
*チケット代を得られるPPで割った数字。
国内線運賃別積算率一覧表とおすすめな運賃種別3選
1章の計算方法でも軽く触れましたが、国内線でANAプレミアムポイントを貯める場合、国内線運賃別積算率の数字が重要です。
よほどの割引やキャッシュバックなどの制度・キャンペーンがない限り、パック・ツアー・タイムセールのような50%は避けて、運賃種別のマイル積算率が75%以上の運賃を選びましょう。
出典:ANAマイレージクラブ フライトマイル 積算条件
安い運賃で旅行などを楽しみつつANAプレミアムポイントも貯めたいという方もいらっしゃるでしょうが、想像以上に効率は落ちます。
もちろん、考え方次第なのでのんびりゆっくりでも良いなら構いませんが、費やす時間やお金の総額が思ったよりも高くつく可能性があることは認識しておいてください。
コスパ重視でおすすめなのは主に以下の運賃種別です。
- ANA SUPER VALUE PREMIUM 28(スーパーバリュープレミアム28)|積算率125%
- ANA SUPER VALUE 75(スーパーバリュー75)|積算率75%
- ANA SUPER VALUE TRANSIT 75(スーパーバリュートランジット75)|積算率75%
ANA上級会員の特典を体験したり、ANAプレミアムポイントを貯める過程で変化が欲しい方は、比較的安い運賃でプレミアムクラスに乗れるSUPER VALUE PREMIUM 28が最適で1度は乗っておきたいです。
また、数ヶ月先の予定が立てられる方はSUPER VALUE 75で予約することで、その区間での最低に近い運賃にできるため、コスパが上がります。
到着地へ行くのに乗り継ぎ地点があるなら、ANA SUPER VALUE TRANSIT 75を活用することで1回の旅程で稼げるANAプレミアムポイントを簡単に増やせます。
株主優待券を使った運賃も比較的おすすめ
この他に、株主優待割引運賃|積算率75%(プレミアムは125%)も比較的おすすめです。
金券ショップまたはフリマアプリ・オークションなどで時期によりますが2,000円前後で入手できます。
これは、直前で飛行機に搭乗する場合や年末年始・お盆など繁忙期の利用に有効で、優待券の購入金額と株主優待割引の合計金額がVALUE 1・3・7やFLEXよりも安ければPP単価を下げやすくなります。
おすすめな代表的路線
羽田発ですと沖縄方面は単価が良く、10円未満にできることが多いです。
羽田ー沖縄で1,476PP
時期によりますが、15:25発または16:25発の便では10,000円を切ることもあるため、6.8円台のPP単価にすることも可能です。
ただし、PP単価の安さだけを求めると現地宿泊が必須になり、ホテル代や移動費などトータルの支出は増えるので注意してください。
羽田以外の空港でも沖縄方面は単価が低くなりやすく、その他は新千歳などの北海道や福岡など九州など長距離の路線に搭乗すると良いでしょう。
期間限定キャンペーンを活用する
新型コロナの影響で搭乗数が激減した影響で、2020年から不定期にPP2倍などのキャンペーンが行われています。
そろそろこうしたキャンペーンは無くなると予想されますが、再度感染者数が増えて移動する人の数が減ると再開される可能性があるため、公式ページで最新情報を確認してください。
このページでも、できるだけ早く期間限定キャンペーンについてお伝えします。
国際線運賃別積算率一覧表とおすすめな予約クラス
国際線でも国内線同様、予約クラスの数字が重要です。
ただし、国内線に比べて運賃は高くなる傾向にあるので、70%が現実的なラインとなります。
出典:ANAマイレージクラブ フライトマイル 積算条件
新型コロナの影響や円安・燃油サーチャージの高騰もあり以前に比べると割高感が強いですが、コスパ重視でおすすめなのは主に以下の予約クラスです。
- ビジネスクラス:P
- プレミアムエコノミー:N
- エコノミークラス:U、H、Q
プレミアムポイント獲得の効率は落ちますが、現在は安全面などを重視するとマイル加算対象となる予約クラスのツアーやパックの利用も視野に入ります。
おすすめな代表的路線
路線倍率が1.5倍になることもあり、シンガポールやマレーシアなどアジア方面がANAプレミアムポイント稼ぎではよく利用されます。
OKA-SINタッチと言われる那覇から東京(羽田・成田)を経由してシンガポールへ0泊で往復する方法が王道と言われていました。
ただし、上記したように新型コロナなどの影響に加えて国際航空券の国内区間普通席での積算率100%の条件がプレミアムエコノミーやエコノミークラスの高い運賃と厳しくなってしまい、コスパは良くなくなりました。
※運賃10の適用条件が厳しくなった!
その他に海外発券という日本以外の国から出発する航空券を予約することで運賃を安くする方法がありましたが、下記の理由で初心者の方にはあまりおすすめではなくなりました。
- かなり抜け道を塞がれて昔ほど単価が安くなりにくくなった
- 発券先の国までの航空券が必要
- ストップオーバーのルールなど十分な下調べが必要
過去にOKA-SINタッチをやった方のブログやHPを参考にしても良いのですが、大半がコロナ前の条件で記事などの更新日だけを新しくして情報が古いままで現状に合わないなど、自身で精査して見極める力が必要になります。
その他、数年前までは関西空港発でクアラルンプール行きのビジネスクラスが比較的安い値段で乗れるセールなどが行われていてPP単価が10円を切ることもありましたが、現在はほぼ期待できません。
これらの状況を理解した上で、それでも国際線でプレミアムポイントを稼ぎたい方は行ってください。
3. まとめ
ANAプレミアムポイントについてと、コスパよく貯めるのにおすすめな運賃種別と代表的な対象路線をご紹介しました。
ANAプレミアムポイントは、ANAの上級会員であるANAプレミアムメンバーのステイタスを獲得するのに必要なポイントで、マイルとは別にたまるポイントです。
ANAグループの飛行機に搭乗することでしか貯めることができず、獲得数によって次の3つのステイタス(ANAの上級会員)になります。
ブロンズ | プラチナ | ダイヤモンド | |
年間プレミアムポイント数 | 30,000 | 50,000 | 100,000 |
うちANAグループ運航便利用分 | 15,000 | 25,000 | 50,000 |
スターアライアンス ステータス | シルバー | ゴールド | ゴールド |
しかし、2020年より新たにライフソリューションサービスというANAグループのサービス利用数と、ANAカード・ANA Pay決済額が多い方でも条件を達成するとステイタスを獲得できるようになりました。
2023年最新の達成条件は下表の通りです。
ブロンズ | プラチナ | ダイヤモンド | ダイヤモンド+More | ||
条件1 年間獲得プレミアムポイント数 (ANAグループ運航便利用分のみ) | 15,000 | 30,000 | 50,000 | 80,000 | 150,000 |
条件2 ライフソリューションサービス利用数 | 4サービス以上 | 7サービス以上 | 7サービス以上 | 7サービス以上 | 7サービス以上 |
条件3 ANAカード・ANA Pay決済額の総額 | 300万円 | 400万円 | 500万円 | 400万円 | 600万円 |
全ての条件を満たすことで、該当するステイタスを獲得できます。
毎年1月~12月の1年間しか貯められず、次の年の1月1日には0ポイントにリセットされますが、1度でもプラチナサービスメンバー以上になると、スーパーフライヤーズカード(SFC)の申込ができるようになります。
SFCはANAカードの一種で、クレジットカードの年会費を払うだけで「プラチナサービス」メンバー相当のサービスを受け続けられるようになるため、日本国内での利用時や国際線利用時にスター アライアンス シルバー/ゴールドとして同様に上級会員サービスを受けたい方には必携の1枚です。
ANAプレミアムポイントをコスパよく貯めるのにおすすめな運賃種別は下記の3つです。
- ANA SUPER VALUE PREMIUM 28(スーパーバリュープレミアム28)|積算率125%
- ANA SUPER VALUE 75(スーパーバリュー75)|積算率75%
- ANA SUPER VALUE TRANSIT 75(スーパーバリュートランジット75)|積算率75%
ANAプレミアムポイントをコスパよく貯めるのにおすすめな代表的路線は次の通りです
- 国内線:羽田ー沖縄などの長距離
- 国際線:沖縄ーシンガポール(OKA-SIN)、沖縄ークアラルンプール(OKAーKUL)、沖縄ーバンコク(OKAーBKK)など路線倍率1.5倍の日本発着アジア・オセアニア路線
国際線は新型コロナの影響や円安・燃油サーチャージの高騰もあり以前に比べると割高感が強いですが、時間やお金に余裕のある方は修行に組み込むことで、1回の搭乗でANAプレミアムポイントをたくさん稼げるでしょう。
この記事の内容を参考にして、あなたが1円でも安くANAプレミアムポイントを貯められるようになることを願っています。