クレジットカードを新しく作りたいけど、どのブランドが良いか分からずに困ってはいませんか?
初めてクレジットカードを作る場合はMastercardでクレジットカードを作ることをおすすめします。
今回は私の大手カード会社3社で勤務した経験を活かして、以下の流れでクレジットカードのブランドについて徹底解析します。
本ページを読んでいただければ、Mastercardでクレジットカードを作る際のメリット・デメリットとその他のブランドでクレジットカードを作ることのメリット・デメリットに関してご理解していただけます。
1. 7大国際ブランドを徹底比較!
国際ブランドとはお店やオンラインショップで買い物をする際に、カードでの支払いの決済を24時間世界中どこでも利用可能にするシステムを提供している会社を指します。
一般的に以下のようなロゴがカードの右下にあります。
これらを7大国際ブランドと言います。
各ブランドの規模が一目で分かる徹底比較表は以下の通りです。
ブランド名 ロゴ | 会員数 | 加盟店舗数 | シェア率 | ポイント | 代表的なカード |
Mastercard | ◎ | 国内◎ 海外◎ | 2位 | 海外利用時の為替手数料が最安値になりやすい | 『UCカード(一般カード)』 |
VISA | ◎ | 国内◎ 海外◎ | 1位 | 世界各地で高確率で使用可能・大半のカード会社でApple Payの利用に制限あり | 『三井住友カード(NL)』 |
JCB | ○ | 国内◎ 海外△ | 5位 | 日本国内シェアNo.1 | 『JCBカード S』 |
AMERICAN EXPRESS | ○ | 国内○ 海外○ | 4位 | ステータスの高い国際ブランド | 『アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード』 |
DinersClub | 不明 | 国内○ 海外○ | 6位 | 「食」関連のサービス充実 | 『ダイナースクラブカード』 |
銀聯(UnionPay) | ◎ | 国内◯ 海外○ | 3位 | 中国でのシェアNo.1 | 単独での発行は不可 |
DISCOVER | △ | 国内△ 海外○ | 7位 | アメリカ中心のブランドで、日本国内では作れない | 日本で発行できるカードなし |
2. あなたに1番合った国際ブランドを徹底解析
7大国際ブランドにはそれぞれ特徴があります。
あなたの生活環境や求めるサービスによってどれにするか決めましょう。
この章では以下の流れであなたに合った国際ブランドを紹介します。
- Mastercard:今から1枚目のクレジットカードを作る方におすすめ
- VISA:使えるお店の数重視の方におすすめ
- JCB:日本での利用が中心の方におすすめ
- AMERICAN EXPRESS:ハイステータスを求める方におすすめ
- DinersClub:1ランク上の「食」にこだわる方におすすめ
- 銀聯:中国に行く機会が多い方におすすめ
DISCOVER:アメリカ中心のブランドで、日本国内では発行できないのでおすすめとしては載せません。
2-1. Mastercard:今から1枚目のクレジットカードを作る方におすすめ
Mastercardは国内外問わずほとんどのお店で利用することができます。
また、海外利用時の為替手数料が最安値になりやすく、Apple Payを制限なく利用できるため、これから1枚目のクレジットカードを作る方におすすめです。
Mastercardのメリット
MastercardはVISAに負けないシェア率を誇ります。
VISAが使えるお店であれば大抵のお店で使用可能です。
また、MastercardブランドはApple Payを制限なく使えます。
Apple Payとは交通系電子マネーや自分のクレジットカード情報をiPhoneに取り込み、交通機関の利用やお店やネットでの決済がキャッシュレスで簡単にできるサービスです。
出典:Apple
そしてVISAと同様に国内外問わず、下記のマークがあるATMではキャッシングすることもできるのでお金を自由に引き出すこともできます。
さらにMastercardは「プライスレスジャパン」というサービスを始めており、日本でのサービスは厚くなっています。以下に一例を挙げておきます。
- 指定のサイトでホテルを8%以上OFFで予約できる
サービスの内容は時期によって変わります。
Mastercardのデメリット
MastercardはVISAと比べると、若干ですが提携店舗数が劣ります。
しかし、実際に不便さを感じることはほとんどないです。
主な提携カード:『UCカード(一般カード)』
『UCカード(一般カード)』はUCカードが発行する、Apple Payに対応しているクレジットカードです。
貯まるポイントには有効期限がないので自分のペースでじっくり貯められます。
最近は永久不滅ポイント運用サービスを活用することで、投資信託や株価指数だけでなく株式への投資にも使えるため、よりポイントを増やせる可能性があります。
さらに、大和コネクト証券で投資信託の定期買付を行う「クレカ積立」サービスも利用できます。
2-2. VISA:使えるお店の数重視の方におすすめ
世界で一番使えるお店が多いブランドです。
クレジットカードが利用可能なお店・サービスならばほとんどのお店・サービスで使うことができるので、不便なく使いたい方におすすめです。
VISAのメリット
加盟店舗数、国際決済業務、シェア率が世界No.1です。
国内外問わず、クレジットカードが使えるお店ならば、ほとんどのお店で使うことができます。
また世界中で下記のマークがあるATMでキャッシングすることもできるので、お金を自由に引き出すこともできます。
VISAのデメリット
Apple Payを使う時に一部制限を受けることです。
Apple Payとは交通系電子マネーや自分のクレジットカード情報をiPhoneに取り込み、交通機関の利用やお店やネットでの決済がキャッシュレスで簡単にできるサービスです。
アプリからスムーズにチャージができないことはデメリットと言えます。
主な提携カード:『三井住友カード(NL)』
『三井住友カード(NL)』は2021年2月1日より発行を開始した、Visaのタッチ決済に対応・ナンバーレスカードで安心してキャッシュレス決済を行える年会費無料のVISAカードの1枚です。
現在は『Oliveフレキシブルペイ 一般』の方がメリットが多いです。
写真付きのクレジットカードを作成したり、ETCも無料で作ることができ、国内外旅行の傷害保険も最大で2,000万円まで補償してもらえる隙がない内容になっています。
また、SBI証券でクレジットカードで投資信託が買える投信積立サービス「三井住友カード つみたて投資」が可能で、2024年から新NISAのつみたて投資枠での購入にも使えます。
2-3. JCB:日本での利用が中心の方におすすめ
JCBのカードは海外での利用に不安はあるものの、国内で利用できるお店が一番多いため、日本での利用が中心の方におすすめです。
JCBのメリット
JCBの国内シェアは群を抜いてNo.1なので国内で利用できるお店が多いです。
また、JCBはApple Payを制限なく使えます。
Apple Payとは交通系電子マネーや自分のクレジットカード情報をiPhoneに取り込み、交通機関の利用やお店やネットでの決済がキャッシュレスで簡単にできるサービスです。
出典:Apple
JCBのデメリット
JCBは世界的な知名度はまだまだ低く、世界シェア率も5位なので海外では使えないことがあります。
しかし、ここ数年でアジアをはじめ米国でも利用できるお店が増えてきました。
理由としてはAMERICAN EXPRESS、Diners Club、銀聯、Discoverとの業務提携が大きいです。
この提携によって双方のカードリーダーでどちらのカードも読み取れるようになったからです。
また、海外でのキャッシングに関しても、Mastercard同様にCirrusのマークがあるところではキャッシングを行えます。
さらに最近では「たびらば」でJCB会員だけにJCB会員限定のサービスを紹介したり、JCB会員限定のチケット先行販売や割引チケットがあったり、JCB保険サービスが付帯していたりします。
JCBのプロパーカード
JCBには「JCB ORIGINAL SERIES」と呼ばれるサービスも充実したプロパーカード(自社で直接発行しているカード)があります。
『JCBカード S』は2023年12月5日よりナンバーレスでも発行可能になったクレジットカードで、JCB本家のサービスを受けられる年会費永年無料になった一般カードです。
申し込み時に「ナンバーレス」または「即時入会(モバ即)で申し込む」を選択すると、最短5分で入会審査が完了し、My JCBアプリをダウンロードし顔写真付き本人確認書類で本人確認が完了すると、アプリ内にカード番号が表示され、オンラインショッピングなどでクレジットカードの支払い機能を利用できます。
非接触決済に対応しており、セブン-イレブン・Amazon.co.jp・スターバックスなどパートナー店での利用なら最大10%※のポイントを得られます。
※最大還元率はJCB PREMOに交換した場合
39歳以下の方には年会費無料でポイント還元率1%、上記サービスも利用できる『JCB CARD W』『JCB CARD W plus L(女性向け)』がおすすめです。
2-4. AMERICAN EXPRESS:ハイステータスを求める方におすすめ
AMERICAN EXPRESSは最も高いサービスを受けることの出来る国際ブランドのうちの1つなので、ハイステータスを求める方におすすめです。
AMERICAN EXPRESSのメリット
AMERICAN EXPRESS(通称アメックス)は世界中どこでも通用する名詞となっています。
最大の特徴としては保有することのステータスの高さが挙げられます。
特に海外ではツアー以外でホテルに宿泊する際にクレジットカードの提示を求められることが多々ありますが、その手続きも円滑に進みます。
参考までに以下に各カードの信用度を載せておきます。
あくまでもアメリカでの対応基準です。
ステータス | 国際ブランド |
S | アメックス |
AA | ダイナース |
A | VISA・Mastercard |
B | JCB・DISCOVER |
C | 銀聯 |
AMERICAN EXPRESSのデメリット
VISAやMastercardに比べると、世界シェア率は4位なので利用できないことが多いです。
しかし、最近ではJCBと提携したことで日本国内での利用に困ることは少ないです。
AMERICAN EXPRESSのプロパーカード
最上級のステータスの証明になるアメックスですが、アメックスのプロパーカードは下記の4つです。
カード名 | 年会費(税込) |
『アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード』 | 月会費1,100円 |
『アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード』 | 39,600円 |
『アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード』 | 165,000円 |
『アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード』(招待制) | 550,000円 |
一番年会費の低い、『アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード』でもVISAやMastercardのゴールドカードと同等のステータスがあります。
しかし、提供されるサービスは一味違います。
以下に一例を挙げておきます。
- リターン・プロテクション:カードで購入した商品の返品を購入店が受け付けない場合など適用条件を満たし、購入日から90日以内ならばアメックスに商品を返却することで、購入金額の全額を払い戻ししてもらえます。
- ショッピング・プロテクション:カードで購入した商品の破損や盗難の損害を購入日から90日以内の間ならば、年間最高500万円まで補償してもらえます。
- オンライン・プロテクション:インターネットのWebサービスでのカードの不正使用による損害を全額アメックスが保証してくれます。
またプラチナ以上のカードには、最低でも年会費が165,000円(税込)かかるのでサービスはさらに充実します。
代表的なものを挙げると、専任のコンシェルジュサービスがつきます。
一年中いつでも対応する秘書的な機能です。
実際にあった一例を紹介します。
- 急な出張でホテルに空きがない場合、コンシェルジュに相談すると部屋を確保してくれる可能性がある
- 旅行先でカードを紛失した際にホテルまで数時間で新しいカードを届けてくれる
よほどの無理難題でない限り、NOとは言われないサービスとも言われています。
2-5. DinersClub:1ランク上の食にこだわる方におすすめ
ダイナースもアメックスと並ぶくらいにステータスの高いカードです。
特に『食』のサービスが充実しているので、高級レストランや料亭などでの外食の機会が多い方におすすめです。
DinersClubのメリット
DinersClubはAMERICAN EXPRESSにも引けを取らないくらいステータスが高く、サービスも充実したブランドです。
特にレストランなどでの利用で非常に力を発揮します。
例えば、ある決められたレストランで指定のコース料理を2名分以上予約すると1名分が無料になります。
DinersClubのデメリット
VISAやMastercardに比べると、AMERICAN EXPRESSと同様に利用できないことが多いです。
しかし、最近ではJCBと提携したことで日本国内での利用に困ることは少ないです。
DinersClubのプロパーカード
DinersClubのプロパーカードにも様々な種類があります。
カード名 | 年会費(税込) | 入会基準 | 利用可能額 |
『ダイナースクラブカード』 | 24,200円 | 27歳以上、年収500万以上 | 一律の制限なし ※初期推定300万~500万円 |
『ダイナースクラブ ビジネスカード』 | 29,700円 | 27歳以上の個人事業主、法人企業の代表者または役員 | 一律の制限なし ※初期推定300万~500万円 |
『ダイナースクラブ プレミアムカード』(招待制) | 143,000円 | 『ダイナースクラブカード』会員の中で招待の基準を満たした人 | 一律の制限なし ※初期推定1,000万円~ |
『ダイナースクラブカード』はアメックス同様に非常に質の高いサービスを受けることができます。
以下に一例を載せておきます。
- ダイナースクラブ・サインレス・スタイル:専用デスクからの予約で当日はカードの提示やサインをしないでも決済ができます。
- 料亭プラン:一見さんお断りの格式の高い高級料亭でも、ダイナースクラブが予約を代行してくれます。
また、『ダイナースクラブ プレミアムカード』でもアメックスのプラチナ同様、一年中いつでもコンシェルジュサービスを利用できます。
2-6. 銀聯:中国に行く機会が多い方におすすめ
銀聯のシェア率は中国では圧倒的に高いので、中国に行く機会が多い方におすすめです。
銀聯のメリット
中国では圧倒的に銀聯のシェア率が高いです。
もちろん、VISAやMastercardも使えますが、中国に行く機会が多いのであれば必ず持っておきたいカードです。
JCBと提携しているので日本国内での利用にも困ることは少ないです。
また、銀聯の決済は暗証番号6桁+サインで行われるためセキュリティがしっかりしているのも魅力です。
銀聯のデメリット
銀聯が発行しているカードの多くがデビットカードなので日本人は簡単に作れず、他のブランドに比べて選択肢が少ないです。
銀聯の提携カード
日本で銀聯のカードを作るなら、下記のようなカードがあります。
3. まとめ
クレジットカードの7大国際ブランドに関して、ご紹介しました。
最初にも述べた通り、下記に当てはまるのであれば利用できるお店が圧倒的に多いのでMastercardの国際ブランドをおすすめします。
- 初めてクレジットカードを作る
- まだMastercardブランドのクレジットカードを持っていない
すでにMastercardのクレジットカードを持っているのであれば、上記を参考にしてあなたに合ったクレジットカードを選んでください。
ブランド名 ロゴ | 会員数 | 加盟店舗数 | シェア率 | ポイント | 代表的なカード |
Mastercard | ◎ | 国内◎ 海外◎ | 2位 | 海外利用時の為替手数料が最安値になりやすい | 『UCカード(一般カード)』 |
VISA | ◎ | 国内◎ 海外◎ | 1位 | 世界各地で高確率で使用可能・大半のカード会社でApple Payの利用に制限あり | 『三井住友カード(NL)』 |
JCB | ○ | 国内◎ 海外△ | 5位 | 日本国内シェアNo.1 | 『JCBカード S』 |
AMERICAN EXPRESS | ○ | 国内○ 海外○ | 4位 | ステータスの高い国際ブランド | 『アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード』 |
DinersClub | 不明 | 国内○ 海外○ | 6位 | 「食」関連のサービス充実 | 『ダイナースクラブカード』 |
銀聯(UnionPay) | ◎ | 国内◯ 海外○ | 3位 | 中国でのシェアNo.1 | 単独での発行は不可 |
DISCOVER | △ | 国内△ 海外○ | 7位 | アメリカ中心のブランドで、日本国内では作れない | 日本で発行できるカードなし |
利用できるお店・サービスを増やすために、MastercardまたはVISAのカードを最低1枚は持ち、2枚目以降でJCBやAMEXなどを選択しましょう。
あなたのライフスタイルに合ったブランドのクレジットカードを選べて、今よりも便利で快適な生活ができることを心から祈っています。
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