「クレジットカードの有効期限が近いけれども、更新ってどうすれば良いの」と悩んでいませんか。
結論から言うと、何もする必要はありません。多くの方はクレジットカードの更新日の1週間前〜1ヶ月前に自動的に新しいカードが送られてきます。ただし例外もあり、カードが送られてこないケースもあります。
そこで、この記事では大手カード会社に3社勤務した私がその経験を生かして、クレジットカードの更新の全てについて以下の流れで紹介していきます。
この記事を読むことで、クレジットカードの更新について全てがわかり、カード更新時に新しく作るおすすめのカードもわかります。
1. クレジットカードの更新に際して知っておきたい3つのポイント
多くのクレジットカードは作ってから2〜5年経つと、有効期限が切れてしまい使えなくなります。
クレジットカードの更新を初めて迎える方はクレジットカードの更新方法がわからずに悩んでいると思いますが、通常更新日の1週間前〜1ヶ月前に自動的に新しいカードが送られてくるので特にすることはありません。
更新時に海外へ長期間出張や旅行などで不在になり受け取れない方は、カード会社に事前に連絡をすることで早めに受け取ることができます。
例えばJCBでは有効期限の3か月前より相談を受け付けています。
基本的には何もしなくても自動的にカードが送られてきますが、クレジットカードの更新時には知っておくべきポイントが以下のように3つあります。
- 新しいカードが送られてこないケースについて
- 新しいカードが届いた際にしておくべきことについて
- 保有するクレジットカードの見直しについて
この章では上記の3つのカード更新時に知っておかなければいけないことを紹介していきます。
1-1. 新しいカードが送られてこないケースについて
先ほど、冒頭にてクレジットカードは有効期限を迎えると自動的に新しいカードが送られてくると説明しましたが、例外もあり、新しいカードが送られてこないケースもあります。
新しいカードが送られてこない原因として考えられるのは以下の4つです。
- 再審査に通らなかった
- カードをまったく利用していなかった
- 住所変更の手続きをしていなかった
- 参考情報:支払可能見込額を超えていた
上記の場合、新しいカードが発行されません。以下でそれぞれについて紹介していきます。
また、新しいカードが発行されない場合は電話か手紙が送られてきます。
有効期限期日の1週間前になっても新しいカードや電話、手紙が来ない場合は一度カードの裏面にある電話番号にかけて確認しましょう。
再審査に通らなかった
カードの更新時にも審査があります。その審査に通らないとカードの更新をすることができません。
ただ、審査といっても入会時のように厳しい審査ではなく、「途上与信」と呼ばれるこれまでの利用状況と返済状況を確認する程度の簡単な審査です。
そのため、以下のようにカードの利用状況が悪ければ再審査に落ちる可能性は高いです。
- 延滞を何度も繰り返している
- 信用情報が悪化している
延滞の頻度ですが、3回以上繰り返している方は更新されない可能性が高いです。さらに、現時点で返済していない金額が多額の方も更新されない可能性が高いです。
また、信用情報についてですが、クレジットカード会社は他社のクレジットカードの利用履歴やローンの返済状況などを見ることができます。
他社カードでの信用情報が悪い方はカードの更新ができない場合があります。
カードをまったく利用していなかった
上記のように返済の遅滞などをしていないのにカードの更新がされないという方は、カードを全く利用していなかったか少なすぎてカードの更新がされなかった可能性があります。
カードの発行や管理には費用がかかります。
そのため、カード保有者がカードを全く利用しないとクレジットカード会社は赤字になってしまいます。
ただし、年会費が有料のカードの場合はほぼ当てはまりません。ほとんどのカードで発生する年会費で会員情報のデータ管理費などを賄えるからです。
こうした理由でカードの更新がされない可能性もあるので、サブカードでも年に数回、できれば2ヶ月に1回程度はカード利用をするようにこころがけましょう。
住所変更の手続きをしていなかった
カードが送られて来ない理由として最も多いのが住所変更の手続きをしていなかったためです。
引っ越しなどで住所が変わった際は、忘れずにカード会社へ登録している住所の変更手続きも行いましょう。現在では多くのカード会社でネット上にて簡単に変更手続きができるようになっています。
もし、新しいカードを受け取れなかった場合はカード会社返送されてしまうので、有効期限を過ぎても届かない場合は一度カード会社に電話で問い合わせましょう。
上記の他にもカードの規約違反を行っていたなどの場合はカードの更新がされません。また、単純に配送業者のトラブルで発送が遅れているだけの可能性もあります。
不安な方はカード会社に電話で連絡をして確認をしましょう。
また、ETCカードはクレジットカードとは別のタイミングで送られてくることがほとんどなので、同時に届かなくても心配する必要はありません。
参考情報:支払い可能見込み額を超えていた
支払い可能見込み額とは、カード保有者の年収から生活に必要な額などを差し引いたカードの返済に充てられる金額を指します。
他のカードを複数枚持つなどして、この支払い可能見込み額が大きくなりすぎていた場合も更新が見送られることがありますが、滅多にないのであくまでも可能性の1つとして考えられる要因で参考情報として知っておいてください。
ちなみに、支払い可能見込み額は以下のようにして求めることができます。
【計算式】支払可能見込み額= 年収等 − クレジット債務 − 生活維持費×0.9
クレジット債務とはあなたがクレジットカード会社への返済が終わっていない金額を指します。
また、生活維持費とは以下の表の中であなたの状況に当てはまるものを指します。
生活維持費の算出方法 生計を同一にする人数 1人 2人 3人 4人以上 住宅ローン・家賃の有無 なし 90万 136万 160万 200万 あり 116万 177万 209万 240万 先ほどの支払い可能見込み額を算出する式に具体的な数字を当てはめると以下のようになります。
年収300万円、賃貸1人暮らし、クレジット債務がない場合
(300万円−0万円−116万円)×0.9=約155万円
年収500万円、賃貸2人暮らし、30万円のクレジット債務がある場合(500万円−30万円−177万円)×0.9=約254万円
年収800万円、持ち家4人暮らし、50万円のクレジット債務がある場合
(800万円−50万円−240万円)×0.9=約459万円
上記の計算式で、支払い可能見込み額を算出することができます。
多くの場合、カードの限度額を減らされるくらいで済むのですが、他社での借り入れが多かったり、複数のカードを持っていて借り入れの合計が多い場合などはカードの更新がされなくなることもあります。
ただし、1回払いのショッピング枠の場合、キャッシング枠ほど厳密に判断されることはなく、年収の2〜3倍の金額の限度額がある方も少なくありません。
1-2. 新しいカードが届いた際にしておくべきことについて
新しいカードが届いたらすべきことが3つあります。
- カードの裏面にサインを書く
- 古いカードを処分する
- 毎月支払っていた固定費を確認する
上記のことをしなければカードを不正利用されてしまうリスクや、支払い関係のトラブル時に補償されない可能性があるので注意しましょう。
カードの裏面にサインを書く
クレジットカードの決済にはサイン決済という方法があります。この決済方法はカード裏面に記載されているサインを元に決済を行います。
そのため、裏面にサインがないとカードを紛失した際に拾った人が裏面に適当にサインをして自由に使うことができます。
裏面にサインがあれば決済時に店員さんが筆跡などで判断できることもありますし、不正利用時でもあなたに重大な過失がなければ補償を受けられます。
古いカードを処分する
古いカードは有効期限を過ぎると利用できなくなりますが、更新の場合はカード番号が同じなので念のため、ICチップやカード番号、名前の箇所はハサミで細かく切り刻んで処分しましょう。
毎月支払っていた固定費を確認する
クレジットカードが更新されても基本的にはカード番号などは変わらないので、カード払いでしている以下の毎月の固定費の支払いは手続きが不要であることがほとんどです。
- 電気料金
- ガス料金
- 水道料金
- 携帯電話料金
- プロバイダ料金
- 生命保険など各種保険料
しかし、カード裏のセキュリティコードは変わってしまうので、セキュリティコードを利用するネット決済の場合は毎月の支払いが継続されないので注意しましょう。
出典:JCB
また、更新時にゴールドカードになったなどグレードが変わった場合などはセキュリティ番号だけでなくカード番号も変わることがあります。
この場合、上記の毎月の固定費も支払いが継続されないので注意しましょう。
1-3. 保有するクレジットカードの見直しについて
冒頭でも述べましたが、クレジットカードの更新時には今利用しているカードが現在の自分のライフスタイルに合っているのかを見直す良い機会です。
なぜなら、そのカードを作った時と比べて年収や生活環境などが大きく変わっている方が多いからです。
そこで、次章では初めてのカード更新を迎えたあなたにおすすめのカードを紹介します。更新の審査で拒否をされてカードを持てなくなった方向けのカードもあります。
2. クレジットカードの更新を迎えたあなたにおすすめのカード3選
この章ではクレジットカードの更新時に新しく作り直すのにおすすめのカードを3枚紹介します。
- 『Oliveフレキシブルペイ 一般』:日常生活で還元率の高さと安全性を重視している方におすすめ
- 『JCB CARD W』『JCB CARD W plus L』:39歳以下で還元率と安定性を重視している方におすすめ
- 『Nexus Card』:カードが更新されなかった方におすすめ
上記のように様々なおすすめがあるので、自分に合ったカードがあれば申し込みましょう。
また、新しくカードを申し込む際には新しいカードを作ってから解約するようにしましょう。
もし審査に落ちてしまうと使えるカードが無くなってしまい困るからです。
『Oliveフレキシブルペイ 一般』:日常生活で還元率の高さと安全性を重視している方におすすめ
『Oliveフレキシブルペイ 一般』は三井住友銀行・三井住友カードが発行する年会費永年無料のポイント還元率0.5%のクレジットカードを含む1枚で3つの支払いができる緑色やパステルグリーンを選べるカードです。
メリットは何と言っても全国のセブン-イレブン・ローソンなどの対象コンビニやマクドナルド・ガスト・すき家・ドトールなど対象飲食店でタッチ決済をすると最大20%のポイント還元を得られる事です。
対象のコンビニ・飲食店をあまり利用しない人でも、「選べる特典」で給与・年金受取特典を選択し、毎月3万円以上を振込で受け取ると毎月200ポイントがもらえます。
ポイントはカード利用の支払いに1ポイント=1円としてキャッシュバック(充当)できたり、「Vポイント」アプリを使ってVisaもしくはiDが使えるお店で1ポイント=1円で買い物に利用できるなど使い勝手も非常に良いです。
『Oliveフレキシブルペイ 一般』公式ページ:
『JCB CARD W』『JCB CARD W plus L』:39歳以下で還元率と安定性を重視している方におすすめ
『JCB CARD W』『JCB CARD W plus L』は39歳以下の人が作れるJCBが直接発行している年会費永年無料でポイント還元率1.0%〜10.5%のクレジットカードです。
また、JCBオリジナルシリーズ優待店に指定されている下記のような店舗では最高10.5%のポイントが還元されます。
- スターバックス(Starbucks eGift)の購入分:10.5%
- セブン-イレブン:2%
- Amazon:2%
還元率の高さだけでなく、JCBは日本を代表するクレジットカードに関する大企業であり、サポートの質や安定感はカード業界トップクラスに高いので、長く使い続けたい方でも安心して利用できます。
また、早めにこのカードを作って利用していると、後々下記のようなランクの高いカードを作りやすくなるというメリットもあります。
※『JCB CARD W plus L』は女性向けサービスが豊富なカードです。
『JCB CARD W』『JCB CARD W plus L』公式ページ:
『Nexus Card』:カードが更新されなかった方におすすめ
『Nexus Card』は事前にデポジット(保証金)を預けるという珍しいタイプのクレジットカードです。
デポジット(保証金)=限度額となるため、いわゆるブラックリストに載っている方でも作れる可能性が高く、公式ページにも以下のように書かれてあります。
出典:Nexus Card
審査に不安のある方におすすめとカード会社の公式ページで書かれてあるのはこの『Nexus Card』くらいしかありません。
ブラックではないが、他社のカードに申し込みをして断られ続けた方でも、まずはこのカードの利用を毎月続ける事で専門の信用機関(CICなど)にクレジットヒストリーが作れて、他のカードの審査に通りやすくなります。
カードとしても普通のMastercardと同じように使えて、ポイントが貯まったりボーナス・分割・リボ払いにも対応しているなど便利な1枚です。
『Nexus Card』公式ページ:
3. まとめ
クレジットカードの更新についてご説明しました。
基本的には何もしなくても自動的に新しいクレジットカードが送られてきますが、クレジットカードの更新には知っておくべきポイントが以下のように3つあります。
- 新しいカードが送られてこないケースについて
- 新しいカードが届いた際にしておくべきことについて
- 保有するクレジットカードの見直しについて
新しいカードが送られてこないケースについて
新しいカードが送られてこない原因として考えられるのは以下の4つです。
- 再審査に通らなかった
- カードをまったく利用していなかった
- 住所変更の手続きをしていなかった
- 支払可能見込額を超えていた
新しいカードが届いた際にしておくべきことについて
新しいカードが届いたらすべきことが3つあります。
- カードの裏面にサインを書く
- 古いカードを処分する
- 毎月支払っていた固定費を確認する
保有するクレジットカードの見直しについて
クレジットカードの更新時には、そのカードを作った時と比べて年収や生活環境など大きく変わっている方が多いので、更新時期に持っていたり使っているカードの見直すをする方が多いです。
クレジットカードの更新時に新しく作り直すのにおすすめのカードは下記の3枚です。
- 『Oliveフレキシブルペイ 一般』:日常生活で還元率の高さと安全性を重視している方におすすめ
- 『JCB CARD W』『JCB CARD W plus L』:39歳以下で還元率と安定性を重視している方におすすめ
- 『Nexus Card』:カードが更新されなかった方におすすめ
クレジットカードの更新をきっかけに、今のライフスタイルに合ったカードを選び直すことで、あなたが今よりも快適で便利な生活を送れるようになることを祈っています。