海外でのクレジットカード利用について悩んでいませんか。
実はクレジットカードは海外では必需品に近いです。しかし、クレジットカードは9,000枚以上も発行されており、選び方によって支払いそのものができない事もあるため、注意が必要です。
そこで、この記事では大手カード会社に3社勤務した経験のある筆者が9,000枚以上のクレジットカードの中から海外で役立つクレジットカードを以下の流れで紹介します。
この記事を読むことで、なぜ海外でクレジットカードがほぼ必需品なのかということから、どんなクレジットカードを選べば良いか、利用する際に注意すべきことまで全てがわかります。
1. 海外でのクレジットカードの3つの重要性
クレジットカードは日本人が海外に行く際は、ほぼ必需品に近いです。
この章ではなぜクレジットカードが海外で必需品に近いと言われるのか、その重要性を紹介します。
- ホテルやレンタカーを利用するために必要なことが多い(ある種の身分証明書代わりになります)
- 防犯上の理由でより安全(多額の現金を持ち歩くのは先進国でも危険です)
- 現地通貨調達の手数料が安いので便利(両替よりもキャッシングの方が金利や手数料が安い事が多いです)
上記のように、海外ではクレジットカードがなければ宿泊や移動がしにくくなったり、数万円近く損してしまう場合もあるので注意が必要です。
それぞれの重要性について、以下で詳しく紹介します。
1-1. ホテルやレンタカーを利用するために必要
海外にはクレジットカードがなければ、ホテルやレンタカーなどのサービスが利用できない場合があり、特にツアー以外で海外に行った場合、ホテルに宿泊する際にクレジットカードの提示を求められることが多々あります。
なぜなら、あなたが本当に宿泊費や料金を支払えるかどうかの信用を判断できないためです。デポジットと呼ばれる一定の前金を支払うことで代わりにできることもありますが、カードを持っていなければ断わられることもあります。
あなたがクレジットカードを持っていれば、ホテル側は料金が支払われないリスクを回避できて、海外であなたの信頼性をある程度証明してくれます。
1-2. 防犯上の理由で必要
海外に行く際にたくさんのお金を両替している方をたまに見ますが、海外では盗難・スリ・置き引きなどのリスクもあるため非常に危険です。
クレジットカードなら大量のお金を持つ必要がなく、盗難にあってもカードの利用を止めることで安全を確保できます。また、仮に不正利用されてしまっても、多くの場合クレジットカード会社は不正利用に対する補償をしてくれます。
基本的に海外の方はあまり大量の紙幣を持ち歩かないことが多いです。これは先進国であっても変わらず、例えばアメリカでは100ドル札(日本でいう1万円札)を普段持ち歩いて使っている方はほとんどいません。
1-3. 現地通貨調達の手数料が安いので必要
海外に行く際に必要なのが現地通貨の調達です。クレジットカード以外の調達方法といえば、空港などで両替をすることですが、両替の際に手数料が10%近くかかる場合もあります。
しかし、クレジットカードで支払った場合は1.5〜3%の手数料で済みます。キャッシングをしても、カード会社によってはオンラインで返済できるので、明細が上がってすぐに返済を行えばかかる手数料は1%未満で済むこともあるので現金両替よりもはるかにお得です。
さらに海外でのキャッシングもATMなどで簡単に行えるので非常に便利です。
最近はデビットカードなどクレジットカード以外の方法が安いことも……
2019年頃からカード会社が相次いで海外事務手数料を値上げしたため、その国の外貨為替レートの差と合わせて合計手数料が3%〜6%と以前に比べてやや高くなっています。
クレジットカードに代わって、デビットカードの一部では為替コストをかなり抑えているため、1%未満の手数料で外貨の支払いや両替ができることもあります。
旅行だけでなく、外貨での支払いが必要な海外ネットショッピングが多い方は次のデビットカードの利用がおすすめです。
『Revolut』
ホテル代など一部の支払いに対応していないなど、クレジットカードに比べて使い道が制限されることもありますが、上手に使い分ける事で余分な手数料を減らせます。
参考. チップもカードで払えます
海外では常識となっているチップですが、これもクレジットカードで支払えます。
レストランなどでの支払い時に、チップ金額を含めた金額にして端末を操作するだけで大丈夫です(私がNYで食事をした時は、食事代が入力されているカード決済機に、チップの金額を追加で入力しました)
このように海外では多くの支払いにクレジットカードが利用できます。
2. 海外で役立つクレジットカードの4つの基準
前章にて海外でクレジットカードを持って行くことの必要性がわかったかと思います。
この章ではどういったクレジットカードを選べばよいか、その基準を4つ紹介します。
- 国際ブランドはVISAかMastercardがおすすめ
- 海外旅行保険が付くクレジットカードがおすすめ
- プライオリティ・パスを無料発行できるクレジットカードがおすすめ
- サポートデスクのあるクレジットカードがおすすめ
上記の基準を多く満たすカードを使うことで、海外でも特に安全・確実にクレジットカードを利用できます。
基準について、それぞれ以下で詳しく紹介します。
2-1. 国際ブランドはVISAかMastercardがおすすめ
国際ブランドとはお店やオンラインショップで買い物をする際に、カードでの支払いの決済を24時間世界中どこでも利用可能にするシステムを提供している会社を指します。
一般的に以下のようなロゴがカードの右下にあります。これらを7大国際ブランドと言います。
VISAとMastercardはシェアを2分していて、クレジットカードが利用可能なお店ならば世界のほとんどの場所で使えるブランドです。
しかし、それ以外のブランドでは国や地域によってはそもそもそのブランドが使えず支払いができないこともあるため、最低でも1枚はVISAかMastercardが付いているクレジットカードを持っていくことを強くおすすめします。
海外ATMでも簡単に利用可能
加盟店舗数、国際決済業務、シェア率が世界No.1で、国内外問わず、クレジットカードが使えるお店ならばほとんどのお店で使うことができます。
また世界中で下記のマークがあるATMでキャッシングすることもできるので、お金を自由に引き出せます。
Mastercardでも可
MastercardはVISAに負けないシェア率を誇り、VISAが使えるお店であれば大抵のお店で使用可能です。
そしてVISAと同様に国内外問わず、下記のマークがあるATMではキャッシングすることもできるのでお金を自由に引き出せます。
2-2. 海外旅行保険が付くクレジットカードがおすすめ
海外に行く際に海外旅行保険に入っていなければ非常に危険です。
なぜなら、海外で治療を受けると非常に高額の治療費を請求されるからです、以下に海外で盲腸になった際の治療費の一例を載せておきます。
都市 | 総費用(円) | 入院日数 |
ホノルル | 2,560,000円 | 2日 |
ロサンゼルス | 1,624,400円~2,165,800円 | 2日 |
ロンドン | 1,302,800~1,737,100 円 | 2〜3日 |
シンガポール | 154,800~773,800円 | 1~2日 |
上記のように日本での治療では考えられないような治療費がかかってしまいますが、海外旅行保険に加入しておくことで、その一部、または全部を補償してくれます。
そして、クレジットカードの中ではこの海外旅行保険が付帯しているものがあり、以下のような補償をしてくれます。
傷害死亡・後遺障害 | 事故による死亡や後遺障害について補償 |
傷害治療費用 | 旅行中のケガや病気の治療代を補償 |
疾病治療費用 | 旅行中のケガや病気の治療代を補償 |
賠償責任(免責なし) | 相手にケガを負わせたり万一死亡させてしまった 時の賠償責任額を補償 |
救援者費用 | デジカメなど携行品の盗難や破損を補償 |
携行品損害(免責3,000円) | 旅行先に家族が渡航する旅費や捜索費を補償 |
クレジットカードの保険条件の紹介にはよく「最大5,000万円補償」と大きく表示・広告されていることが多いですが、この補償金額はほとんど使う機会のない事故による死亡や後遺障害についてです。
海外では病気や怪我で通院や入院をすると非常に高額の治療費がかかる可能性が高く利用する機会も多いため、海外旅行保険で最も重要な保険は傷害・疾病保険です。
そのため、海外旅行保険目的でクレジットカードを持つのであれば、傷害・疾病保険の補償金額が高いカードを選びましょう。
参考情報
クレジットカードに付く海外旅行保険についてより詳しく知りたい方は「最高の海外旅行保険が付くゴールドカード4選」の記事も参照してください。
2-3. プライオリティ・パスを無料発行できるクレジットカードがおすすめ
プライオリティ・パスがあれば、海外の主要空港にある空港ラウンジと呼ばれる場所が利用できるようになります。
空港ラウンジでは飲食をしたり、インターネットを無料で使えたり、場所によってはシャワーを浴びれたり、飛行機の離陸時間まで仮眠ができるなどくつろぐことが出来る場所です。
世界1,400か所以上の空港ラウンジを制限なく何回も無料で利用するためには年間469米ドル(日本円で約6 1,000円ほど:1米ドル=130円換算時)かかるこのサービスですが、以下のように正規の年会費よりも低い年会費のクレジットカードを持つと、無料で発行できることもあります。
おすすめプライオリティ・パス付帯カード
『三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード』:年会費22,000円税込。家族も1名無料で作れる
『楽天プレミアムカード』:年会費税込11,000円。
クレジットカードのその他おすすめサービス
『アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード』など一部のカードには「手荷物無料宅配サービス」と呼ばれるサーボスが付帯しています。
このサービスでは海外旅行の行きと帰りで自宅と空港間でカード会員分のスーツケース1個を無料で配送してくれるサービスです。
羽田空港(第3ターミナル)、成田国際空港、中部国際空港、関西国際空港などの空港利用時に利用できます。
2-4. サポートデスクのあるクレジットカードがおすすめ
海外に行った際にガイドブックを見てもわからないことや、カードを紛失してしまったなど様々なトラブルがつきものだと思いますが、そうした時に日本語で手助けをしてくれるのが、「海外サポートデスク」です。
クレジットカード会社によって「ヘルプデスク」「海外コンシェルジュ」と呼びかたは様々ですが、ほとんどのカードに付帯しているサービスです。
例えば、海外サポートデスクは以下のようなことにも利用可能です。
- おすすめの観光スポット紹介
- レストラン、レンタカーの予約
- レジャー施設などのチケット予約
- トラブル時の緊急時のサポート
一般カードでも多くのカードで利用できますが、たまに付いていないこともあるため、海外に行くことが決まったら自分のカードに海外サポートデスクがあるか確認しておきましょう。
3. 海外でのおすすめクレジットカード5選
この章では、上記で紹介したようなサービスや保険を持つ海外で利用できるおすすめカードを、プロの私がクレジットカード9,000枚以上の中から厳選してご紹介します。
一般カードから2枚、ゴールドカード以上のカードから3枚紹介します。
クレジットカードはカードによっては手元に届くまで1ヶ月近くかかることもあるため、海外に行く事が決まったら時間に余裕を持って早めに作っておくことをおすすめします。
海外旅行によく行くのでマイルを貯めたいという方は『マイルが貯まるおすすめクレジットカード完全ガイド』にてマイルがお得に貯まるカードについて紹介しています。
3-1. おすすめの一般カード
海外で役立つ、厳選したおすすめ一般カードは以下の2枚です。
- 『エポスカード』:誰にでもおすすめ
- 『学生専用ライフカード』:学生の方におすすめ
『エポスカード』
『エポスカード』は年会費が無料のカードで海外旅行保険において、誰にでもおすすめできる最もおすすめの一般カードです。
このカードはVISAからも発行されているので、クレジットカードを持つことで海外でもクレジットカードが利用できる店舗であれば問題なく利用することができます。
海外旅行保険も以下のように非常に充実しています。
利用条件 | 利用付帯 | カード会社が指定する旅行代金の支払いで補償がつきます。 |
傷害死亡・後遺障害 | 最高3,000万円 | 事故による死亡や後遺障害について補償 |
傷害治療費用 | 200万円(1事故の限度額) | 旅行中のケガや病気の治療代を補償 |
疾病治療費用 | 270万円(1疾病の限度額) | 旅行中のケガや病気の治療代を補償 |
賠償責任(免責なし) | 3,000万円(1事故の限度額) | 相手にケガを負わせたり万一死亡させてしまった時の賠償責任額を補償 |
救援者費用 | 100万円(1旅行・保険期間中の限度額) | デジカメなど携行品の盗難や破損を補償 |
携行品損害(免責3,000円) | 20万円(1旅行・保険期間中の限度額) | 旅行先に家族が渡航する旅費や捜索費を補償 |
また、海外サポートデスクなどのサービスもあり、初心者でも安心して利用しやすいです。
年会費が無料で良い条件の海外旅行保険が付くカードは8,000枚ある一般カードの中でも珍しいので非常におすすめです。
全国の提携施設では最短即日で発行してもらえるため、急にカードが必要になった時でも比較的短時間で手に入りやすいのも大きなメリットと言えます(先にネットから申し込みをした方が審査落ちの時に無駄足を運ばないで済みます)
『エポスカード』公式ページ:
『学生専用ライフカード』
『学生専用ライフカード』は海外旅行をする大学生におすすめです。
なぜなら、年会費も無料で以下のように充実した海外旅行保険が自動付帯でついているからです。
- 死亡後遺障害:最高2,000万円
- 疾病・傷害治療:最高200万円
このカードはVISAからも発行されているのでクレジットカードを持つことで海外でもクレジットカードが利用できる店舗であれば問題なく利用することができます。
さらに、海外でショッピングをした場合利用代金の5%がキャッシュバックされます。
『学生専用ライフカード』を持っていれば、初めての海外旅行でも安心して行けると言えます。
『学生専用ライフカード』公式ページ:
3-2. おすすめのゴールドカード
海外で役立つ、厳選したおすすめゴールドカードは以下の3枚です。
- 『セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード』:保険・サービスなど総合的にNo.1
- 『アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード』:キャンセル保険やサポートデスクが優秀
- 『楽天プレミアムカード』:プライオリティ・パスを無料で発行できる
『セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード』
『セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード』は年会費1万円とゴールドカードでは非常にお得でありながら、トータルのバランスを考えると海外旅行保険では最高の1枚と言えるほど優れています。
このカードはコストパフォーマンスの良い海外用の充実したカードを探している方に最もおすすめです。
なぜなら、以下のように海外旅行でお得なサービスが充実しているからです。
- 他のカード会社の遅延保険ではカバーしきれないような長時間の遅延にも対応
- 海外サポートデスク
- 手荷物無料宅配サービス
- 空港のラウンジが利用可能
海外旅行保険の条件は以下の通りです。また、このカードの海外旅行保険には最高の家族特約条件が付く1枚で「本会員と受けられる保険の条件が同じ」です。
海外旅行 | 保険適用条件 | 自動付帯 | ||
傷害疾病治療 | 300万円 | 救援者費用 | 200万円 | |
携行品損害 | 30万円 | 航空機遅延保険 | 遅延3万円・手荷物10万円 | |
賠償責任 | 3,000万円 | 旅行中断・キャンセル | − |
欠点を強いてあげれば、キャンセル保険が付かず補償金額がやや低い項目があることくらいです。
ちなみに、キャンセル保険も欲しい方には『アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード』をおすすめします。
『セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード』公式ページ:
『アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード』
『アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード』はアメリカンエキスプレスが発行している元祖ゴールドカードで、特に2つのとても便利な海外旅行保険やサポートがあります。
- キャンセルプロテクション:急な出張や病気による旅行やコンサートのキャンセル費用などの損害を補償する画期的なサービス
- オーバーシーズ・アシスト:海外旅行先で日本語のサポート受けられ、緊急時の病院の手配や宿泊先の確保などこれを目当てに持ち続けている人が多いほどサポートが良い
海外旅行保険の条件は以下の通りです。
海外旅行 | 保険適用条件 | 一部利用付帯(満額の補償金額を受けるためにはカードで旅費の支払い必要) | ||
傷害疾病治療 | 200万円 利用時:300万円 | 救援者費用 | 300万円 利用時:400万円 | |
携行品損害 | 50万円 | 航空機遅延保険 | 遅延2万円・手荷物2〜4万円 | |
賠償責任 | 4,000万円 | 旅行中断・キャンセル | 最高10万円 |
このカードの欠点は、一部カードを利用しないと補償金額が少なくなってしまうこととカード年会費の高さ、家族はキャッシュレス診療を受けられないことですがそれほど重要ではありません。
そのため、このカードは年会費が高くても良いので充実した海外サービスを受けたい方に最もおすすめです。
『アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード』公式ページ:
https://www.americanexpress.com/jp/credit-cards/gold-preferred-card/
『楽天プレミアムカード』
『楽天プレミアムカード』は楽天の上級ゴールドカードで、世界1,400か所以上の空港ラウンジを使い放題にできる「プライオリティ・パス(プレステージ会員):年会費469米ドル」を無料で発行できます。
ゴールドカードの年会費だけで6万円以上する空港ラウンジ使い放題の会員資格を得られるので、海外ラウンジを4回以上使う人はすぐに年会費の元が取れます(プライオリティ・パスでラウンジを使用すると通常35米ドル/回)
ただ、プライオリティ・パスを使ってもJALサクララウンジなどは利用することができず、日本で使える空港ラウンジも成田・関西・名古屋・福岡の国際線ラウンジが中心に数は少ないです。
また、海外旅行保険は以下のようになっています。
海外旅行 | 保険適用条件 | 自動付帯 | ||
傷害疾病治療 | 300万円 | 救援者費用 | 200万円 | |
携行品損害 | 50万円 | 航空機遅延保険 | − | |
賠償責任 | 3,000万円 | 旅行中断・キャンセル | − |
『楽天プレミアムカード』公式ページ:
【参考情報】上記のいずれのクレジットカードも作れなかった方はデビットカードである程度代用も可能
未成年であるなど、何かしらの原因で上記でご紹介したクレジットカードを作れなかった……という方もいらっしゃるかもしれません。
その場合は1章の最後で解説したようなデビットカードを作ると、ある程度クレジットカードの代わりとして支払いの機能などを使えます。
どのデビットカードを選んで良いか分からない方は、次の記事の記事を参照してください。
「全163枚のデビットカードを徹底比較!おすすめの1枚が必ずわかる」
4. 海外でクレジットカードを利用する際の8つの注意
この章では、海外でクレジットカードをより快適で安全に利用するために知っておくべき注意を以下の2つに分けて紹介します。
- 海外旅行前の3つの注意
- クレジットカード利用時の5つの注意
これらの注意を事前に理解しておくことで、海外でクレジットカードを使う際に起こるであろうトラブルを未然に防いだり、慌てず対処できるようになります。
4-1. 海外旅行前の3つの注意
海外旅行前に注意することは以下の3つです。
- 必要に合わせて増額する
- 有効期限の確認をする
- カードを2枚以上持って行く
必要に合わせて増額する
海外旅行では先ほど述べたようにカードでショッピングもキャッシングも利用した方がおすすめです。
しかし、限度額が不安という方は海外旅行前ならば一時的な増額申請が通りやすくなっています。
カード裏面の電話番号に電話して、増額したいと伝えれば半日以内には審査をしてくれます。
有効期限の確認
特に海外に長期滞在する予定の方は出発前にクレジットカードの有効期限を確認しておきましょう。
なぜなら、海外では更新したクレジットカードの受け取りが出来ないからです。新しいクレジットカードは原則会社に登録している現住所に対してのみなので、海外では受け取れません。
そのため、長期滞在前にクレジットカードの有効期限が近いならば、あらかじめ出国前にクレジットカードの更新手続きをしてから出国しましょう。
カードを2枚以上持って行く
海外で必需品とも言えるクレジットカードですが、上記のようにクレジットカード1枚だけではそのカードに何か不測の事態がおきた際に何もできなくなってしまうリスクがあります。
一番多いのが、キャッシングの時にATMに入れたカードが取り出せなくなる「吸い込み」というトラブルです。その土地の言葉でトラブルが起きたことをATMの管理会社などに伝えなくてはならず、即日対応してもらえないことも珍しくありません。
そのため、何がおきても良いように海外にはクレジットカードを2枚以上持って行くことをおすすめします。
また、2章で述べたように最低でも1枚はVISAかMastercardブランドのカードを持ち、財布やカバンなど保管場所を分けておくと盗難・スリ・置き引きなどのトラブルに巻き込まれても対処しやすいです。
4-2. クレジットカード利用時の5つの注意
海外にて実際に利用する際に注意することは以下の5つです。
- 海外でのクレジットカードの使い方
- 支払い方法は限られている
- 通貨選択時は現地通貨を選択
- ICチップ付きカードがほぼ必須
- 緊急連絡先を事前に確認し、すぐに分かるようにしておく
海外でのクレジットカードの使い方
外国語を話せないから、海外でクレジットカードを使えるか不安と思っている方は案外多いようです。
しかし、海外でクレジットカードを使う際は、なにも話さずにクレジットカードを店員に渡せば大抵察してくれます。
海外でも日本と同じように暗証番号を入力するかサインをすることで決済ができます。
サインの場合はカード裏に署名したのと同じ漢字やひらがなで大丈夫です。
支払い方法は限られている
海外でクレジットカードを使う場合、支払い方法は1回払いかリボ払いに限られてしまいます。
しかも、どちらかの支払い方法を選択するのでなく、支払い方法はあらかじめカードごとに決まっています。
不安な方は出国前に自分のカードの支払い方法がどうなっているのかを確認しましょう。
通貨選択時は現地通貨を選択
海外でクレジットカードを利用する場合、たまに通貨を選択する必要があります。
この場合は基本的に現地通貨を選択しましょう。
親切そうな文言に釣られて日本円を選択してしまうと、不利な為替レートで決済をして損をする可能性が非常に高く、無駄に高いお金を払うことになります。
ICチップ付きカードがほぼ必須
海外での決済ではICチップ付きのカードがほぼ必須です。
クレジットカード決済機は対応していますが、ヨーロッパでは、店員がICチップのないクレジットカードはセキュリティ上の問題で利用を断われることが多いです。
国の方針もあり、最近はほとんどのクレジットカードにICチップが付くようになりましたが、古いカードには付いていないので、会計時に面倒なやりとりをしたくない方はICチップ付きのカードを持参しましょう。
緊急連絡先を事前に確認し、すぐに分かるようにしておく
メインで使うクレジットカードの海外緊急サポートデスクや、カードにつく保険の電話番号を事前に確認し電話帳に登録しておく、スマホのメモアプリに記録する、写真を撮っておく、手帳などに書いておくなどすぐに分かるようにしておきましょう。
最近はほぼないと言えますが、それでもインターネットに接続できずすぐに調べられない可能性もあります。
また、そうした連絡が必要な時は何かしらのトラブルや危険に巻き込まれている事が多く、冷静な判断や行動ができにくくなっているため、少しでも余分な考えや行動を減らしてすぐに対処できるようにしておくと対処しやすくなります。
5. まとめ
海外でのクレジットカードの利用方法についてご紹介しました。
海外ではクレジットカードは必需品に近いです。
持って行くカードは以下の条件を1つでも多く満たすカードが好ましいです。
- 国際ブランドはVISAまたはMastercardがおすすめ
- 海外旅行保険付帯カードがおすすめ
- プライオリティ・パス付帯カードがおすすめ
- サポートデスクのあるカードがおすすめ
おすすめのクレジットカードは以下の5枚です。
為替手数料を少しでも減らしたい、上記のクレジットカードを作れなかった……という方はデビットカードもおすすめで、その場合は『Sony Bank WALLET』や『Wiseデビットカード』、『Revolut』が役に立ちます。
あなたが海外でクレジットカードを使うことで、安全で快適に過ごせることを祈っています。