「クレジットカードをうまく使い分けたいけど、どうすればいいかわからない」そう考えていませんか。
クレジットカードには特徴が一長一短のものが多く、使い分けることは互いのカードの弱い部分を補うことができるので非常に効果的です。しかし、クレジットカードは9,000枚以上もあり、その中から本当にお得と言える使い分けを簡単に見つけるのは非常に困難です。
そこでこの記事では大手カード会社3社で勤務した経験のある私がおすすめのクレジットカードの使い分けについて以下の流れで紹介します。
本ページを読んでいただければ、クレジットカードのメインカードとサブカードの使い分けの基本、メインカードとサブカードにおすすめのカード、カードを使い分ける際の注意点まで全てがわかります。
1.クレジットカードの使い分けの基本
私はプロとしてクレジットカードを使い分けることを強くおすすめします。
なぜなら、クレジットカードには特徴が一長一短のものが多く、使い分けることで互いに弱い部分を補うことができるからです。
そのため、クレジットカードを使い分けることであなたの生活をより「便利に」「お得に」することができます。
1-1. メインカードとサブカードをきちんと分ける
クレジットカードを上手に使い分けるための最大のコツはきちんと主に使う「メインカード」と必要な時のみに使う「サブカード」に分けることです。
全てのカードを同じように使っていた場合、ポイントも貯めにくく、支払いなどもどのカードでいくら使ったのかがわかりにくくなってしまう可能性が高いからです。
メインカードにおすすめのカードと、サブカードにおすすめのカードの選び方については以下で説明していきます。
1-2. メインカードの選び方
還元率でメインカードを選ぶ理由は最も使う機会の多いカードになるので、どうせならば還元率が高い方がお得に使えるからです。
例えば、年間100万円の買い物をした際に以下のようになります。
- 0.5%の還元率:5,000ポイント
- 1.0%の還元率:10,000ポイント
- 1.5%の還元率:15,000ポイント
年間カードを100万円利用する方にとって還元率が1%違うと1万ポイントも還元される数値が変わることがお分かりいただけるかと思います。
このように、基本的にはポイントなどが高還元であればあるほど、クレジットカードを使うお得感を実感できるはずです。
また、還元率でメインカードを選ぶ場合、年会費無料のクレジットカードをおすすめします。なぜなら、いくら高還元のカードでポイントを貯めても年会費が引かれてしまってはお得さが低減してしまうからです。
例えば、年会費1,100円のポイント還元率1.0%のクレジットカードの場合、年会費は11万円のカード利用分に相当します。
1-3. サブカードの選び方
サブカードの選び方としては、以下の2つの観点で選びましょう。
- 主に利用しなくとも、持っているだけで特典や優待のあるクレジットカード
- 特定の状況で他のカードを上回る還元率やサービスが受けられるクレジットカード
先ほども述べたようにメインカードはどこで使っても還元率に特化したカードを持つのがおすすめです。しかし、それでは海外旅行保険がついてなかったり、ステータス性などがなく困ることがあります。
そのため、サブカードでは主に利用しなくとも持っているだけで特典や優待のあるカードや、特定の状況で他のカードを上回る還元率やサービスが受けられるクレジットカードを持つことをおすすめします。
これらの観点で選ぶと、次のようなクレジットカードが挙げられます。
- 海外旅行に行った際に不便なく使えて保険も付帯したクレジットカード
- デートや接待など出しても恥ずかしくないクレジットカード
- ネットショッピングや特定の店舗で非常にお得なクレジットカード
次章からは具体的にメインカードとサブカードにおすすめのカードを紹介していきます。
2. メインカードにおすすめのクレジットカード
先ほども述べたように主に利用するメインカードを選ぶ際に、以下2つの観点でクレジットカードを選ぶことをおすすめします。
- 年会費完全無料
- 高還元
これらに当てはまるおすすめのクレジットカードは『リクルートカード』になります。
他に年会費が完全無料で高還元率のカードも数枚ありますが、リボ払いが標準になっておりリボ手数料よりお得に使いこなすのは難しいため、選考対象から外してあります。
『リクルートカード』
『リクルートカード』はポイント還元率1.2%、年会費永年無料のクレジットカードの中では2番目に還元率の高いクレジットカードです。
また、旅行代金の一部をクレジットカードで決済をしなければいけませんが、疾病・傷害治療:最高100万円という条件の海外旅行保険が付いているため海外でも役に立ちます。
さらに様々な電子マネーへのチャージでもポイントが貯まるので非常に使いやすいカードです(※電子マネーチャージでもらえるポイントは月3万円まで)
『リクルートカード』公式ページ:
3. サブカードにおすすめのクレジットカード4選
この章ではおすすめのサブカードを紹介します。
以下のようなシーンで使えるサブカードを持っていると便利です。
- デートや接待など出しても恥ずかしくないクレジットカード:『アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード』や各種ゴールドカード
- 海外旅行に行った際に不便なく使えて保険も付帯したクレジットカード:『Delight JACCS CARD』
- 特定の店舗で非常にお得なクレジットカード:『イオンカード』『PayPayカード』など
どのサブカードを使い分けるのが良いかはあなたの生活環境などによって変わります。
3-1. デートや接待など出しても恥ずかしくないクレジットカード
デートや接待用にステータスのあるカードが欲しい方には『アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード』や各種ゴールドカードがおすすめです。
ここで紹介する『アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード』も非常にステータスとしては高いですが、やはりステータスを重視するのであれば、ゴールドカードが好ましいです。
ゴールドカードについて気になる方は、「店員や女性から一目置かれるステータスの高いゴールドカード4選」を参考にしてみましょう。
ここでは、比較的ハードルが高くない『アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード』を紹介します。
『アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード』
『アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード』は月会費が1,100円(税込)必要ですが、下記のような特典やサービスを利用できるためゴールドカードとみなされることが多いです。
- 年3万円までのスマートフォン保険
- 空港のカードラウンジを無料で使える|1人1,000円前後の利用料金が必要な国内28空港のカードラウンジを無料にできる
- 世界1,400か所以上の空港ラウンジ利用サービス年会費が無料|通常99米ドルが必要
また、普段の生活でもコンビニやガソリンスタンドでキャッシュバックなどのキャンペーンがたくさん行われているので、上手に使いこなせれば月会費以上に得をしやすいカードです。
世界的なステータスカードで知名度があり券面デザインも優れているので、周りとの違いを支払い時にさりげなくアピールできるのも人気の理由の1つです。
月会費(税込) | 1,100円 |
ポイント還元率 | 0.5〜3% |
『アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード』公式ページ:
3-2. 海外旅行に行った際に不便なく使えて保険も付帯したクレジットカード
海外旅行に行く予定があるのに、海外旅行保険が付帯したクレジットカードを持ってない方には『Delight JACCS CARD』がおすすめです。
『Delight JACCS CARD』
『Delight JACCS CARD』は年会費が無料で海外保険が充実しています。また、マスターカードのクレジットカードを持つことで海外でもクレジットカードが利用できる店舗であれば問題なく利用することができます。
年会費が無料で良い条件の海外旅行保険が付くカードは8,000枚ある一般カードの中では数えるほどしかないので、海外旅行に行く方は2枚目のカードとしておすすめです。
海外旅行保険の条件は以下の通りです。
利用条件 | 利用付帯 | カード会社が指定する旅行代金の支払いで補償がつきます。 |
傷害死亡・後遺障害 | 最高2,000万円 | 事故による死亡や後遺障害について補償 |
傷害治療費用 | 200万円(1事故の限度額) | 旅行中のケガや病気の治療代を補償 |
疾病治療費用 | 200万円(1疾病の限度額) | 旅行中のケガや病気の治療代を補償 |
賠償責任(免責なし) | 2,000万円(1事故の限度額) | 相手にケガを負わせたり万一死亡させてしまった時の賠償責任額を補償 |
救援者費用 | 200万円(1旅行・保険期間中の限度額) | デジカメなど携行品の盗難や破損を補償 |
携行品損害(免責3,000円) | 20万円(1旅行・保険期間中の限度額) | 旅行先に家族が渡航する旅費や捜索費を補償 |
航空便遅延費用 | 最高2万円〜最高4万円 | 航空便の遅延によるトラブルを補償 |
年会費1万円を超えるゴールドカードでも付かない事が多い、航空便遅延費用の補償があります。
年会費無料で持てる一般カードの中では非常に希少な保険なので、海外で飛行機に乗る機会がある方には特におすすめです。
年会費 | 無料 |
入会年齢 | 年齢18歳以上(除く高校生)で電話連絡可能な方 |
ポイント還元率 | 1% |
『Delight JACCS CARD』公式ページ:
3-3. 特定の店舗で非常にお得なクレジットカード
普段、自分のよく行くお店でお得に使いたい方には『イオンカード』などその店舗や会社が発行しているクレジットカードがおすすめです。
これらのカードには特定の店舗でお得に使える特典があります。
例として多くの方が2枚目として選ぶ『イオンカード』『PayPayカード』を紹介します。
『イオンカード』
『イオンカード』はイオングループを普段から利用している方にとっては非常に便利なクレジットカードです。
イオンでは常にポイント還元率が2倍になり、毎月20日と30日は会計が5%割引になります。
そのため、イオンによく行く方は2枚目として必ず持っておきたい1枚です。
年会費 | 無料 |
入会年齢 | 18歳以上で電話連絡可能の方(高校生は除く) |
ポイント還元率 | 0.5% |
『イオンカード』公式ページ:
『PayPayカード』
『PayPayカード』はQRコード決済で最大のシェアを誇るPayPayを最も有利な条件で使えるクレジットカードで、PayPayのヘビーユーザーは必携の1枚です。
2024年8月7日よりVisa・Mastercard・JCBの3つのブランドを申し込めるようになりました。用途に応じて利用できて、それぞれのカードの支払い口座を分けることも可能です。
自治体などと組んで行われるキャンペーンなどでも、PayPayクレジットは対象になるため、お店や品物を選ばず広く特典を受けやすく、Yahoo!ショッピングなどのネットショッピングでもボーナスをたくさん得やすいです。
年会費 | 無料 |
入会年齢 | 満18歳以上の安定した収入のある、電話連絡可能な方(高校生は除く) |
ポイント還元率 | 1%:通常利用 +3%:Yahoo!ショッピング |
『PayPayカード』公式ページ:
4. 2枚目のクレジットカードを持つための2つの注意点
クレジットカードを使い分けると必然的にクレジットカードを2枚以上持つことになりますが、2枚目のクレジットカードの申し込みに関しては何点か注意すべき点があります。
- 一度に複数のカードを申込まない
- キャッシング枠は申込まない
これらは、2枚目に限らずクレジットカードを作るときに非常に重要なポイントです。
守らなければ、クレジットカードの審査に落ちる可能性があるので気をつけましょう。
4-1. 一度に複数のカードを申込まない
審査まで時間かかるから何社か申し込んで審査が早く終わったクレジットカードを申し込もうと考える方は多いです。
しかし、これはクレジットカードを作るときに絶対にやってはいけないことなのです。
なぜかというと、一度に複数のクレジットカードを申し込むとその情報は信用情報機関に登録され、クレジットカード会社はそれを元に審査をします。この時、クレジットカード会社は以下のように考えます。
- 入会キャンペーンのポイント目的の申込者かもしれない
- お金に困っていて返済能力がない人かもしれない
入会キャンペーンのポイントはクレジットカード会社のが新規入会者を増やすためのキャンペーンですがポイント目的でカードを作って、ポイントを受け取ったらすぐに退会されればクレジットカード会社としては困ります。
また、お金に困っている方にクレジットカードを発行してもきちんと返済がされないリスクがあります。
以上の理由から一度に複数枚のクレジットカードを申し込むことは新しくクレジットカードを作るのに不利になってしまいます。
4-2. キャッシング枠は申込まない
基本的にキャッシングを申し込むことでクレジットカードの審査は通りにくくなります。カード会社からお金を借りる予定がない場合は原則としてキャッシング枠は0にして申し込みましょう。
なぜなら、総量規制という法律で個人がお金を借りられる枠の基準が定められていて、その枠の中にクレジットカードのキャッシング枠も含まれるからです。
総量規制とは個人の借入総額が、原則、年収等の3分の1までに制限される仕組みを言います。
そのため、キャッシングの申し込みをすることで審査が厳しくなります。
キャッシング枠を不必要に多くして申し込むと、カードの発行会社から「この人はお金に困っている人なのかな」と判断され、審査に通りにくくなります。
5. まとめ
おすすめのクレジットカードの使い分けについてご紹介しました。
メインカードとしておすすめのクレジットカードは『リクルートカード』です。
サブカードにおすすめのクレジットカードは以下の4枚です。
- デートや接待用にステータスのあるカードが欲しい方:『アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード』や各種ゴールドカード
- 海外旅行を快適にできるクレジットカードが欲しい方:『Delight JACCS CARD』
- 特定の店舗でお得に買い物ができるクレジットカードが欲しい方:『イオンカード』『PayPayカード』など
多くの方がメインカードとサブカードを使い分けることで、そのメリットを実感しています。あなたもクレジットカードを使い分け、より効率的にクレジットカードを使いましょう。
あなたがクレジットカードをうまく使い分けてお得に使えることを祈っています。