デビットカードで分割払いができるのかどうか気になっていますね。
結論から言うと、デビットカードでは基本的に分割払いはできません。しかし、格安スマホの購入時などある一定の場合は分割払いが可能です。
この記事では大手金融会社3社で勤務した経験がある私がデビットカードの分割払いについて以下の流れで紹介していきます。
まずデビットカードの仕組みについて紹介し、その後デビットカードで唯一分割払いに対応している格安スマホについて紹介します。
また、基本的に分割払いをしたいのであればクレジットカードは必要不可欠です。
さらに、この記事の最後で他のクレジットカードの審査に落ちてしまったような方でも審査に通ったとよく聞くカードもご紹介します。
1. デビットカードは分割できる?その仕組みの解説
デビットカードとはクレジットカードと同様にVISAなどの支払い機能を兼ね備えたカードでネット決済やお店での決済が可能です。
しかし、クレジットカードとは違い、利用するとすぐに銀行口座から利用金額が引き落とされます。
クレジットカードのように立て替えてくれるサービスではないため、デビットカードでは基本的に分割払いは不可能です。
上記のようにクレジットカードとの大きな違いは決済のタイミングですが、そのほかにも以下のような違いがあります。
デビットカード | クレジットカード | |
支払 | 即時決済 | 事後決済 |
発行会社 | 銀行 | クレジットカード会社 |
回数 | 1回のみ | 1回、分割、リボ |
限度額 | 原則銀行口座残高(制限あり) | カードの種類や利用者によって変わる |
年齢 | 15歳以上(中学生は除く)* | 18歳以上 |
審査 | 原則なし | あり |
*三井住友銀行など一部の銀行では15歳未満でも作成できます。
デビットカードの特徴
デビットカードは利用するとその場で預金口座から引き落とされる即時決済なので審査なしでも作れるカードが多いです。
信用情報に関する審査がないので、もし口座内に現金がなければ決済することができません。
そのため、分割払いで決済した際は口座内に現金があったとしても、翌月以降に残りの分割の支払いの現金が口座内にない可能性もあるのでデビットカードでは分割払いができません。
クレジットカードの特徴
クレジットカードは事後決済なので、利用してすぐではなく翌月にまとめて口座から引き落とされます。そのため、一時的にお金を借りる状態になるので審査を要します。
しかし、こういった審査がきちんとあるので支払いを分割し、先延ばしにできる分割払いをすることができます。
上記のように基本的にデビットカードでは分割払いが不可能ですが、次章で説明する格安スマホの購入に関しては一部、分割払いができるカードもあります。
そのため、デビットカードによる格安スマホの分割払いが気になる方は次章を参考にしてください。
それ以外の方は「4. 審査が柔軟なクレジットカード3選」にて、他社の審査で落ちてしまった方でも、作れたという声を聞くクレジットカードを紹介しているのでそちらを参考にしてください。
2. デビットカードで唯一分割払いができる格安スマホ
前章で述べた通り、デビットカードによる分割払いは基本的にはできないので大手携帯会社のスマホを分割購入するのは不可能ですが、一部のカードでのみ格安スマホを分割払いで購入できます。
ただし、本体価格を月々の支払いに組み込める分割払いに対応している格安スマホも限られており、その数は年々減っていっています。
格安スマホとは、docomo回線やau回線の一部の通信回線を借りてより安い料金で提供している通信回線を利用するスマホです。
この章では最近でもデビットカードで分割払いができたという格安スマホについて紹介していきます。
2-1. 分割払いのできる格安スマホ
「UQ mobile(UQ モバイル)」はUQコミュニケーションズが提供する、「ネットも通話もコミコミ1,980円」というのがウリの格安スマホです。
出典:UQコミュニケーションズ
この格安スマホは直近、デビットカードでも分割払いでの契約ができたという報告を多数受けている格安スマホで、筆者もデビットカードによる契約に成功した格安スマホです。
他の多くの格安スマホも契約した報告などは聞きますが、この格安スマホが圧倒的に契約成功の声は多いので最もおすすめです。
格安スマホをデビットカードで分割購入することで携帯料金が銀行口座から引き落とされるようになります。
2-2. 分割払いのできるデビットカード
多くのデビットカードがありますが、携帯料金の支払いやネットサービスの月々の支払いなどの毎月料金が発生するコンテンツの支払いに利用できるデビットカードは限られています。
なぜなら、デビットカードは決済の際に預金口座から金額が引かれるので、請求日に口座残高不足で利用料金を回収できないというトラブルが多かったからです(クレジットカードはカード会社が立て替えて払うためサービス業者は安心できる)
しかし、すべてのVISAデビットカードで月額支払ができないわけではなく、下記のようなVISAデビットカードで携帯電話料金、動画サイトなどの月額利用料金の支払いに使えます。
- スルガ銀行:『Visaデビット』
- PayPay銀行(旧:ジャパンネット銀行):『PayPay銀行Visaデビット付キャッシュカード』
- 三菱UFJ銀行:『三菱UFJ-VISAデビット』
- りそな銀行(系列銀行の埼玉りそな/関西みらい含む):『りそなデビットカード(Visa)』
- 楽天銀行(16歳以上なら高校生でもOK):『楽天銀行ベーシックデビットカード(Visa)』
上記のデビットカードの中のおすすめやその詳細については次の章で紹介します。
2-3. デビットカードで分割払いをする際の注意事項
デビットカードで分割払いを行う際に気をつけておかなければいけないことが2つあります。
- 店頭ではなくネットで購入しなければいけない
- 常に口座の残高に引き落とし金額以上のお金を入れておかなければいけない
この2つを守らなければ、デビットカードが使えなくなったり、できるはずの分割購入ができなくなります。
店頭ではなくネットで購入しなければいけない
デビットカードで格安スマホを分割購入する際に、店舗ではなく公式ページから申し込むようにしましょう。
店舗で格安スマホをデビットカードで分割購入しようとした際にカードリーダーが認識しなくて利用できなかったという事例があります。
しかし、公式ページから申し込めば上記のようにデビットカードが利用できないということはないので
常に口座の残高に引き落とし金額以上のお金を入れておかなければいけない
基本的に即時決済がデビットカードの基本なので引き落とし時に口座にお金が不足しているとカードの利用が止まってしまいます。
止まってしまた場合、カードに必要金額を入金し、引き落とし手続きが完了し次第、カードが使えるようになります。
3. 分割払いにおすすめのデビットカード2選
この章では前章で紹介したデビットカードの中からおすすめのデビットカードを2枚紹介します。
デビットカードを選ぶ際に重視するポイントとして以下の2つが挙げられます。
- ポイント還元率
- 付帯保険
ポイント還元率
デビットカードのポイント還元率は0.2パーセント程度であることが多いです。
しかし、中には1%を超える高還元なデビットカードもあります。
付帯保険
デビットカードに主に付帯している保険は、第三者に不正利用された時に保証してもらえる保険と商品の破損・盗難を補償してくれるショッピング保険の2通りがあります。
以上の点を踏まえておすすめできるデビットカードは以下の2枚です。
- 『三菱UFJ-VISAデビット』
- 『PayPay銀行Visaデビット付キャッシュカード』
3-1. 『三菱UFJ-VISAデビット』
還元率 | 付帯保険 |
0.2% | 不正利用補償・ショッピング利用保険付帯 |
『三菱UFJ-VISAデビット』は三菱UFJ銀行が発行するVISAのデビットカードで中学生を除く15歳以上なら作れ、年会費は2020年7月1日より無料となります(初年度無料なため、今後ずっと年会費無料)
また、前月の利用額の0.2%がキャッシュバックされます。
格安スマホを分割購入できる数少ないデビットカードの中でも保険も不正利用補償・ショッピング利用保険付帯なので海外でも安心して使え、平均的に条件が良い最もおすすめのカードです。
『三菱UFJ-VISAデビット』公式ホームページ:
3-2. 『PayPay銀行Visaデビット付キャッシュカード』
還元率 | 付帯保険 |
0.2% | 不正利用補償 |
『PayPay銀行Visaデビット付キャッシュカード』はPayPay銀行(旧:ジャパンネット銀行)が発行するVISAのデビットカードで日本在住で中学生を除く15歳以上の方なら作れます。年会費は無料です。
また、第三者に不正で利用された場合でも1口座あたり年間最高500万円まで補償してくれる第三者不正使用保険が無料でついています。
スマホの分割払い以外にも月々払いにも対応しているので、月々払いをする予定の方はこのカードを申し込みましょう。
『PayPay銀行Visaデビット付キャッシュカード』公式ページ:
https://www.japannetbank.co.jp/service/payment/cardless/cb/index.html
4. 審査が柔軟なクレジットカード3選
この章では、分割払いに対応しているクレジットカードが欲しいという方のためにクレジットカードを3枚紹介します。
- 『Nexus Card』
- 『ライフカード』
- 『マジカルクラブカードJCB』
また、上記のカードは様々なクレジットカードの審査に落ちてしまってデビットカードという選択肢しかないという方のために審査の柔軟なクレジットカードを紹介しています。
4-1. 『Nexus Card』
『Nexus Card』は事前にデポジット(保証金)を預けるという珍しいタイプのクレジットカードです。
デポジット(保証金)=限度額となるため、いわゆるブラックリストに載っている方でも作れる可能性が高く、公式ページにも以下のように書かれてあります。
出典:Nexus Card
審査に不安のある方におすすめとカード会社の公式ページで書かれてあるのはこの『Nexus Card』くらいしかありません。
ブラックではないが、他社のカードに申し込みをして断られ続けた方でも、まずはこのカードの利用を毎月続ける事で専門の信用機関(CICなど)にクレジットヒストリーが作れて、他のカードの審査に通りやすくなります。
カードとしても普通のMastercardと同じように使えて、ポイントが貯まったりボーナス・分割・リボ払いにも対応しているなど便利な1枚です。
年会費(税込) | 1,375円※別途発行費用550円も必要 |
発行条件 | 18歳以上の方で、安定した収入のある方 |
基本還元率 | 0.5% |
『Nexus Card』公式ページ:
4-2. 『ライフカード』
『ライフカード』は消費者金融アイフルの子会社であるライフカード株式会社が発行しているクレジットカードです。
このカードはブラックリスト入りしている方でも作れたという口コミが多数あります。なぜなら、親会社であるアイフルの審査や使われたお金の回収方法をライフカードにも応用していると考えられるためです。
過去に支払いの遅れがあったりクレジットヒストリーが無くても、現在安定した収入があれば審査に通る可能性が他社のクレジットカードに比べて高いです。
年会費 | 無料 |
発行条件 | 日本国内にお住まいの18歳以上(但し高校生を除く)で、電話連絡が可能な方 |
基本還元率 | 0.5〜1.5% |
『ライフカード』公式ページ:
4-3. 『マジカルクラブカードJCB』
『マジカルクラブカードJCB』は通販会社のニッセンのグループ会社が発行している年会費無料のカードで、自己破産後に最初に作れたという口コミがいくつもある年会費無料のカードです。
ポイント還元率は0.5%ですが、使い勝手の良いVポイントが貯まることに加えて、月3万円以上の利用で2倍になり1%のVポイントが貯まります。
Vポイント提携先のお店やサービスをよく使う方には非常にお得です。
年会費 | 無料 |
発行条件 | 20歳以上の方で電話連絡が可能な方 |
基本還元率 | 0.5% |
『マジカルクラブTカードJCB』公式ページ:
5. まとめ
デビットカードの分割払いについてご紹介しました。
原則としてのデビットカードは分割払いはできません。しかし、「UQ mobile(UQ モバイル)」など一部の格安スマホの購入時のみ、一部のデビットカードで分割購入が可能です。
分割購入に対応しているデビットカードは以下のカードです。
- スルガ銀行:『Visaデビット』
- PayPay銀行(旧:ジャパンネット銀行):『PayPay銀行Visaデビット付キャッシュカード』
- 三菱UFJ銀行:『三菱UFJ-VISAデビット』
- りそな銀行(系列銀行の埼玉りそな/関西みらい含む):『りそなデビットカード(Visa)』
- 楽天銀行(16歳以上なら高校生でもOK):『楽天銀行ベーシックデビットカード(Visa)』
また、やはり分割払いに対応しているクレジットカードが欲しいという方のためにクレジットカードを3枚紹介します。
デビットカードの特徴を理解した上で、あなたが分割払いを活用して計画的な買い物ができるようになることを願っています。