クレジットカードの解約をしたいけど、解約の方法がわからずに困ってはいませんか?
いま、あなたが不要だと思うクレジットカードを持っているならば、簡単に解約できるので今すぐ解約すべきです。しかし、解約前に確認しておかないと絶対に後悔することがあります。
今回は私の大手カード会社3社で勤務した経験を活かして、以下の流れでクレジットカードの解約とその注意事項について説明していきたいと思います。
本ページを読んでいただければ、クレジットカードの解約の方法と、その際に注意すべき事項を簡単に理解していただけると思います。
解約の方法の前に解約のメリットと注意事項を記載したので、解約の方法をすぐに知りたい方はこちらをクリックしてください。
1. 不要なクレジットカードを解約すべき2つの理由
不要なクレジットカードを保有していることはデメリットしかありません。ほとんどの場合、無料で行えるので不要なカードがあれば、解約すべきです。
大きなデメリットとして以下の2つがあります。
- 不正利用される恐れがあるから
- 新しいクレジットカードの審査が通りにくくなるから
1-1. 不正利用される恐れがあるから
カードを複数枚保有してることで、不正利用の危険性が高くなり、不正利用されていても気付きにくくなります。
また、不正利用された時の被害金額も大きくなります。
クレジットカードには盗難・不正利用保険が付いていますが、発覚してから通常60日以内にカード会社に連絡をしないと全て自己負担になる可能性が非常に高いです。
全てのカードを最低月1回以上明細を確認できていれば防げますが、枚数が多くなると管理が大変で漏れもでやすくなるため、不要なら解約した方が安全でしょう。
1-2. 新しいクレジットカードの審査が通りにくくなるから
クレジットカードを複数枚、保有していると審査でマイナスになる場合があります。それはあなたへの「与信枠(クレジットカード会社からあなたに与えられている信用の枠、限度額)」が減るからです。
あなたの総与信枠から、現在持っているクレジットカードの与信枠は引かれるので、必然的に新しいクレジットカードは作りにくくなります。
またカードを複数枚保有しているからという理由で審査を落とすカード会社もあります(自社のカードを使ってくれる可能性や金額が少なくなると判断されるため)
1-3. (参考)解約はほとんど無料
カードを解約するときにかかる費用はほとんどの場合ありません。
例外は『JCB GOLD EXTAGE』で、契約後5年以内に解約すると「カード発行手数料」という名の解約金が2,200円(税込)かかります。
2. 解約するときの7つの注意事項
クレジットカードの解約前に確認しておかないと絶対に後悔することが7つあります。この章では以下の点について口コミ等を利用してわかりやすく説明していきたいと思います。
- クレジットカードに入会直後の解約には注意
- 公共料金の引き落としを利用している場合は注意
- 未払いの残高は一括請求されることもあるので注意
- 貯まったポイントは原則無効になるので注意
- 家族カードやETCカードの利用もできなくなるので注意
- 払った年会費は返ってこないので注意
- 海外旅行に行くなら注意
2-1. クレジットカードに入会直後の解約には注意
クレジットカードに入会後、半年以内に解約を行うとカード会社に与える印象が悪く、今後その会社のカードを作れなくなる可能性があります。
このように、クレジットカードの入会特典が魅力的で入会をしてすぐに解約するのはクレジットカード会社に与える印象が悪く、その会社のカードを今後作れなくなる可能性があります。クレジットカード会社もカード作成にはコストがかかっているからです。
また、実際に使ってみてライフスタイルに合わない事もありますが、「初年度年会費が無料期間中に解約する」のもあまり良い印象を与えません。
大手カード会社が発行するカードで、今後もそのカード会社が発行する別のカードを利用する可能性があるなら、毎月少額か公共料金など定期的な引き落としを1年くらい利用してから解約するようにしましょう(理想は2年ですが、年会費の負担もあるので1年としておきます)
2-2. 公共料金の引き落としを利用している場合は注意
解約予定のクレジットカードで以下のような支払いをしている場合、変更をしておく必要があります。
- 携帯電話の支払い
- 電気、ガス、水道などの公共料金
- インターネットプロバイダ料金
- 家賃等の引き落とし
- 新聞・雑誌の定期購読、保育料などの定期的な支払い
- ネットコンテンツの月額料金等
クレジットカードを解約したという情報は支払い先には行きません。
そのため、支払い方法の変更を行わないままクレジットカードを解約すると、支払いを遅延してしまうことに繋がりかねません。
特に携帯電話の支払いを遅延するとブラックリストに載ってしまい、あなたの信用情報に大きな傷をつけるので気をつけましょう。
2-3. 未払いの残高は一括請求されることもあるので注意
クレジットカードを解約をする時にまだ済んでいない支払いがあった場合、一括で返済を求められる場合があります。
以下の支払い残高があるならば、事前にカード会社に確認してから解約しましょう。
- リボ払い
- キャッシング(借入)
- 分割払い
- ボーナス払い
手元にまとまったお金がない場合はクレジットカードの解約をしなければ、一括返済を求められることもないので、年会費がかかっても解約を先延ばしにすれば大丈夫です。
返済資金が貯まってからクレジットカードを解約しましょう。
2-4. 貯まったポイントは原則無効になるので注意
クレジットカードの貯まったポイントは解約をすると原則無効になります。ポイントがある程度貯まってるならば、ポイントを使い切ってから解約することをおすすめします。
一部、『リクルートカード』や『dカード』、『楽天カード』のようにカードでなく、その企業サービスのアカウントにポイントが貯まる仕組みのものは解約してもポイントがなくなることはありません。
また、クレジットカード会社によっては解約と同時にポイント交換の申請が無効になってしまう場合があるので、解約前に完全に交換や商品の受け取りが終わってから解約しましょう。
上記のような場合もあるので、ポイントで交換した商品がきちんと届いてから解約をするようにしましょう。
2-5. 家族カードやETCカードの利用もできなくなるので注意
家族カードやETCカードはクレジットカードのサービスです。
そのため、クレジットカードを解約すればそのサービスだったETCカードや家族カードも利用出来なくなります。
このようにご自身、もしくはご家族がETCカードを利用している場合、注意が必要です。
また、おサイフケータイで電子マネーを使っている方もiDやQUICPayなど、クレジットカードに連動するポストペイタイプの電子マネーもカードを解約すると使えなくなるので気をつけてください。
2-6. 払った年会費は返ってこないので注意
クレジットカードの年会費は一度払ったら返金は期待できません(カード会社とそれまでのあなたの利用額などによっては返金されることもあります)
年会費を払った翌日にカードを解約しても、次の有効期限ギリギリに解約をしても変わりはありません。
そのため、年会費を払ってしまった場合の解約は次の年会費が発生する直前まで持って特典(空港のラウンジ無料サービスなど)を利用してから解約した方がお得でしょう。
2-7. 海外旅行に行くなら注意
近々、海外旅行に行く予定があるならば解約予定のカード以外にVISAかMastercardのクレジットカードがあるかを確認してみてください。
海外に行くならクレジットカードを持っていると、以下のように圧倒的に便利です。
- ホテルのチェックインやレンタカーでデポジットがかからない
- 現金を持ち歩かなくていいので盗難のリスクが減る
- 「海外キャッシング」を利用すれば、必要時に現金がおろせる
特にVISAかMastercardは世界中ほぼどこでも利用できます。
近々、海外に行く予定があるならばクレジットカードを解約する前にご自身の持っている他のクレジットカードの国際ブランドを確認してください。
3. 誰でもできるカード解約と処分の2ステップ
解約の仕方は簡単で、以下の2つのステップでクレジットカードの解約とカードの処分ができます。
3-1. クレジットカード会社に解約を連絡
主に以下の2つの方法でクレジットカード会社に連絡できます。
- オペレーターによる本人確認での解約
- 自動音声での解約
オペレーターによる本人確認での解約
クレジットカードの裏面か公式サイトに書かれてある電話番号に電話して、オペレーターに「クレジットカードを解約したい」と伝えてください。
本人確認や解約の理由を尋ねられたあとに解約できます。
自動音声での解約
クレジットカードの裏面か公式サイトに書かれている電話番号に電話すると、自動音声が流れるので解約したいカードの番号をプッシュすると解約手続きができます。
そのため、手元にクレジットカードを用意しておくとスムーズに解約が進みます。
3-2. 解約したあとはカードを処分
カードの解約後もカード自体に情報が残ってるので破棄するように言われます(カードによってはカード会社に返却を要求されることもあります)
ハサミで切ってお住まいの自治体の分別に従ってゴミとして捨てれば大丈夫です。
この際、絶対に切って欲しいのが磁気ストライプとICチップです。磁気ストライプは裏面の茶色い線の部分です。
出典:ライフカード株式会社
ICチップはおもて面の金色の部分です。
出典:OricoCard
この二箇所をハサミで複数回切り刻む事で不正利用を防げます。さらに気になる方はカードを捨てる際に複数回に分けてゴミ出しをするといいです。
また、10秒未満など短時間電子レンジの中に入れて電磁波を利用したり、バッグの留め具など強い磁気があるものにICチップを近づけた状態にしてもデータを破壊できます。
4. まとめ
クレジットカード解約のメリット・注意事項・方法についてまとめてご紹介しました。
解約そのものは簡単ですが、注意すべき点が複数あります。
しかし、以下の点に注意していただければ、次に新しいクレジットカードを作る時に不利にならないように解約できます。
- クレジットカードに入会直後の解約には注意
- 公共料金の引き落としを利用している場合は注意
- 未払いの残高は一括請求されるので注意
- 貯まったポイントは原則無効になるので注意
- 家族カードやETCカードの利用もできなくなるので注意
- 払った年会費は返ってこないので注意
- 海外旅行に行くなら注意
あなたが、適切にクレジットカードの解約ができることを願っています。