オリコで出している法人カードは他社とどう違うのか気になっていませんか。
オリコの法人カードは追加発行可能枚数は少ないものの、起業後1年未満でも審査が厳しくなく、年会費が安いにもかかわらず特典が充実しています。
この記事では大手カード会社に3社勤務した私がその経験を生かして、オリコの法人カードについて以下の流れで紹介します。
この記事を読むことであなたの法人規模にオリコの法人カードは合っているのかどうかがわかり、おすすめのオリコの法人カードがわかります。
1. オリコの法人カードはどんな方におすすめ?
オリコの法人カードは全部で4種類あります。
追加発行可能枚数は少ないものの、起業後1年未満でも審査が厳しくなく、年会費が安いにもかかわらず特典の充実したカードです。
そのため、オリコ法人カードは以下のような法人代表者に特におすすめです。
- 起業後1年未満でカードの審査に不安
- カードの追加発行予定枚数が少ない
- 安い年会費でゴールドカード以上のサービスを受けたい
上記のいずれかに当てはまるなら、オリコ法人カードはおすすめです。
全てのオリコ法人カードは次の4枚です。
-スマホの方はスクロールできます-
法人カード名 | 年会費(税込) | 追加カード年会費(税込) | 追加カード発行枚数上限 | ショッピング限度額上限 | ポイント還元率 |
『EX Gold for Biz M』(法人用) | 3,300円(初年度無料) | 無料 | 3枚 | 300万円 | 0.6% |
2,200円(初年度無料) | 無料 | 3枚 | 200万円 | 0.5% | |
『オリコビジネスカードスタンダード』(法人用) | 1,650円(初年度無料) | 1,650円 | 20枚 | 1,000万円 (カード使用者の総利用可能枠) | ー |
『オリコビジネスカードGold(ゴールド)』(法人用) | 3,300円(初年度無料) | 3,300円 | 20枚 | 1,000万円 (カード使用者の総利用可能枠) | ー |
※オリコ法人カードのETCはすべて無料です。
表の通り、オリコの法人カードは基本的に追加発行できるカードが最大でも20枚までと他社に比べて少ないです。
そのため、追加発行可能枚数が多い法人カードを探している方はオリコ以外の法人カードを探すことをおすすめします。
「72枚からプロが徹底比較して厳選!おすすめ法人カード10選」にておすすめの法人カードを追加発行可能枚数ごとに紹介しているので参考にしてください。
補足:ビジネスゴールド特典
上記でご紹介したカードにはVISAかMastercardの国際ブランドを選べるカードがありますが、ゴールドカード特典を考えるならば、Mastercardの方が圧倒的にお得です。
なぜなら、Mastercardブランドは「ダイニング by 招待日和」という一部の上級ゴールドカード以上でなければ利用できないサービスが利用できるからです。
「ダイニング by 招待日和」とは全国約200店の有名レストランにて2名以上の利用で1名分が無料になるサービスです。通常3万円近くかかるサービスが上記3枚のカードを持っていると無料で利用可能です。
2. おすすめのオリコ法人カード2選
前章で紹介した通り、オリコ法人カードのゴールドカードは年会費の割に、サービスはかなり充実していて非常にコスパが良いです。
逆に一般カードは年会費がゴールドとあまり変わらないのに、サービスが少ないのであまりおすすめできません。
そのため、以下の2枚の法人カードは安い年会費で充実したゴールドカードのサービスを探しているという法人代表者におすすめです。
- 『EX Gold for Biz M』:追加カード発行3枚以下
- 『オリコビジネスカードGold』:追加カード発行4枚以上
どのカードを利用したいかは基本的に追加カードの発行枚数で決めると良いです。
それぞれカードの詳細を紹介します。
『EX Gold for Biz M』
『EX Gold for Biz M』はビジネスゴールドなのに年会費3,300円(税込)と安く、初年度年会費無料の法人カードです。
基本的なポイント還元率が0.6%ですが、以下のように前年のカード利用額に応じてポイント還元率が上がります。
- 50万円未満: 還元率0.6%
- 50万円以上: 還元率0.85%
- 100万円以上: 還元率0.95%
- 200万円以上:還元率1.1%
ただし、追加カードは3枚までしか発行できないので、社員数の少ない中小企業の代表者におすすめのカードです。
『EX Gold for Biz M』公式ページ:
『オリコビジネスカードGold(ゴールド)』
『オリコビジネスカードGold(ゴールド)』はビジネスゴールドなのに年会費3,300円(税込)と安く、初年度年会費無料の法人カードです。
ポイントサービスはありませんが、空港関連のサービスや「ダイニング by 招待日和」が利用できたり、利用限度額が1,000万円までと非常に高く、法人カードとしての機能や特典が優れています。
最大20名までの追加カード発行が可能なので、カードを利用する従業員が多い法人代表者におすすめです。
『オリコビジネスカードGold(ゴールド)』公式ページ:
https://www.orico.co.jp/business/creditcard/oricobusinesscardgold/
3. 法人カードについてよくある4つの質問
この章では法人カードについてよくある質問を紹介します。
- 法人カードと個人用カードの違いはありますか?
- 「法人カード」「コーポレートカード」「ビジネスカード」の違いはなんですか?
- 法人カードを導入するメリットはなんですか?
- 法人カードを導入するデメリットはなんですか?
この章を読むことで審査、メリット、デメリットなどのカード利用前に知っておかなければいけない情報がわかります。
3-1. 法人カードと個人用カードの違いはありますか?
法人カードと個人カードは以下のように違います。
基本的に法人が事業のために使うカードが「法人カード」と考えておけば大丈夫です。
法人カード | 個人用カード | |
支払い口座 | 法人口座 | 個人口座 |
審査対象 | 「企業」と「代表者個人」の信用度 ※一部カードは代表者個人の信用度を重視して発行してくれる | 申し込む方の年収、利用実績、職業など |
キャッシング機能 | ないことが多い | ある |
追加カード | 追加発行に制限がないものが多い | 家族カードの発行には制限がある |
3-2. 「法人カード」「コーポレートカード」「ビジネスカード」の違いはなんですか?
法人カードには「コーポレートカード」「ビジネスカード」など発行会社によって様々な呼び方があります。
発行会社ごとにサービスや呼び名が違う場合もありますが、基本的には業務上発生した支払いを経費扱いで支払えるクレジットカードのことをまとめて「法人カード」と呼んでいます。
ただ、細かく分類すると以下のように区分されていることが多いです。
- 「コーポレートカード」:大企業向け法人カード
- 「ビジネスカード」:中小企業向け法人カード
ただし、「コーポレートカード」「ビジネスカード」の使い分けは発行会社ごとに異なり、以下のような例外もあるので気をつけましょう。
例外:JCBの区分方法
JCBでは『JCB法人カード』の他に大企業向けカードとして「コーポレートカード」「ビジネスカード」があります。
- 『JCBコーポレートカード』:大規模企業向け一括振込型法人カードで、毎月のカード利用代金を一括で振り込むことができる法人カード
- 『JCBビジネスカード』:大規模企業向け使用者支払型法人カードと言われており、カード利用代金がカードを利用した社員の個人口座から自動振替
「法人カード」「コーポレートカード」「ビジネスカード」の違いまとめ
「法人カード」「コーポレートカード」「ビジネスカード」は発行会社ごとにサービスや呼び名が違う場合もありますが、基本的にはまとめて「法人カード」と呼んでいます。
なぜなら、JCBではビジネスカードは大企業向けカードの中の個人用カードという位置付けだったのに対し、楽天カードでは中小企業向けの法人カードという位置付けになっていることなどから名前が重要な意味を持っていないからです。
また、最近では法人カードは法人経営者だけではなく、個人事業主の方も利用できるクレジットカードを発行する会社もあり、発行会社ごとの違いは複雑になってきています。
3-3. 法人カードを導入するメリットはなんですか?
法人カードには以下のように4つのメリットがあります。
- 経理事務の簡略化
- キャッシュフローが良くなる
- ポイントやマイルの優遇がある
- カードの付帯サービスを使える
経理事務の簡略化
法人経費は法人カードを利用することで法人用口座から引き落とされるようになるので、個人利用との区分が明確になります。
また、立替金の清算などの処理がなくなるため、経理の仕事が効率的になります。
さらに明細で経費の内訳を簡単に確認できるようになるので、経費の計上漏れがなくなります。
キャッシュフローが良くなる
企業経営をしていると、どうしてもキャッシュフローが滞ってしまうことがあると思いますが、法人カードでの支払いは最大90日間の猶予があります。
そのため、法人用口座にある資金が増え、キャッシュフローが良くなります。
ポイントやマイルの優遇がある
カード会社によっては、ポイントやマイル還元のある法人カードを発行しています。
特に法人カードでは大きい金額の決済をすることも多く、想定以上にポイントやマイルが貯まります。
カードの付帯サービスを使える
法人カードには空港ラウンジが無料で使えるなどの付帯サービスがあるカードもあり、このサービスをカードの保有者全員が利用することができます。
3-4. 法人カードを導入するデメリットはなんですか?
法人カードには以下のように2つのデメリットがあります。
- 社員が不正をしてしまう可能性がある
- 年会費がかかる
社員が不正をしてしまう可能性がある
法人カードは基本的に各社員が普段から持っており、その利用は社員の倫理観に委ねられています。
社員が不正に利用したり、誤って利用してしまった場合でも法人口座から引き落とされてしまい、横領されやすいです。
もしカードを使用する社員が誤って利用してしまった場合は、きちんと報告するように伝えておく必要があります。
パーチェシングカードの導入で不正はある程度回避可能
業種・業態によりますが、特定の加盟店での取引しか利用できない「パーチェシングカード」を導入することで、社員の不正利用を回避できます。
物理カードが発行されず、部署名義でも発行可能、請求取りまとめによる支払先の一本化など規模の大きい企業には特にメリットが多い法人カードです。
年会費がかかる
法人カードは個人カードのように年会費無料のカードがほとんどなく、基本的に年会費がかかります。
ただ、年会費は経費として計上することができますし、中には無料のカードもあるので、わずかでも定期的な出費が気になる方は「年会費無料の法人カードおすすめ3選」の記事を参考にして年会費無料の法人カードを選びましょう。
4. まとめ
オリコが発行している法人カードについてご紹介しました。
オリコ法人カードは以下のような法人代表者におすすめです。
- 起業後1年未満でカードの審査に不安な
- カードの追加発行予定枚数が少ない
- 安い年会費でゴールドカード以上のサービスを受けたい
オリコの法人カードのゴールドカードは年会費の割に、サービスはかなり充実しています。
そのため、オリコの法人カードを作るならゴールドカードがおすすめで、追加カード発行枚数に応じて以下のいずれかを選ぶと良いでしょう。
- 『EX Gold for Biz M』:追加カード発行3枚以下
- 『オリコビジネスカードGold(ゴールド)』:追加カード発行4枚以上
あなたの法人規模に合ったオリコの法人カードを選べることを祈っています。