クレジットカードを持たないデメリットと安全に持つ全知識

クレジットカードを持たないとどのように見られるか、また、どのような不便があるのか気になっていませんか。

結論から言うと、クレジットカードは持たないことのデメリットが大きいので、作れるのであれば積極的に作るべきです。

そこでこの記事では大手カード会社に3社勤務した私がその経験を生かして、クレジットカードを持たないことのデメリットに関して以下の流れで紹介します。

  1. クレジットカードを持っている方・持たない方それぞれの理由
  2. クレジットカードを持たないことのデメリット
  3. クレジットカードを持つ唯一のデメリット
  4. クレジットカードに潜む7つの注意点

この記事を読む事でクレジットカードを持たないことによるデメリットから、持っているメリット、持つ際に気をつけるべき注意点まで全て理解できるようになります。

1. クレジットカードを持っている方・持たない方それぞれの理由

JCBが行った【クレジットカードに関する総合調査】2022年度版調査レポートの結果によると、クレジットカードの保有率は85.7%と過去最高水準でほとんどの方が持っている事が分かります。

クレジットカードを持たない方よりもクレジットカードを持っている方の方が圧倒的に多いです。

この章ではクレジットカードを持っている方・持たない方それぞれの理由に関してジャパンネット銀行(現:PayPay銀行)が2014年に行ったアンケートを元に解説していきます。

1-1. クレジットカードを持たない理由

クレジットカードを持たない方の理由としては、ジャパンネット銀行が2014年に行ったアンケートでは以下のような結果が出ています。

しかし、このアンケート結果のクレジットカードの未保有理由に関しては全て、クレジットカードの使い方や選び方で全て解決します。

出典:ジャパンネット銀行

使いすぎる心配があるから

クレジットカードを持たない理由として最も多いのが、この使いすぎの心配です。

確かにクレジットカードは利用してすぐに自分のお財布からお金が消えるわけではないので気が大きくなってしまい、予定よりも高い金額のものを買ってしまったという声はよく聞きます。

しかし、そういった方はクレジットカードの限度額を下げたり、ATMで気軽にお金を借りられるキャッシングの枠を0円にすることで使いすぎる心配もなくなります。

クレジットカード情報漏洩などセキュリティの問題が心配だから

クレジットカードを持たない理由として、次に多いのがこのセキュリティの心配です。

確かにたまにショッピングサイトからクレジットカード情報漏えいなどのニュースを見かけますが、これによって実際に損失が発生した方というのはほとんどいません。

なぜなら、もし仮にそういったことで損失が発生したとしても、クレジットカードにはそのような損失を補償してくれる保険がついているからです。

クレジットカードの審査が不安だから

この理由に関しては、クレジットカードを持たない方がカードの審査に落ちたところで大きな害を受けることはないと思います。

また、クレジットカードには審査の難しいカードから多くの方が作りやすいようなカードまで様々なカードがあります。審査が不安でクレジットカードを作らないという方は、「プロが教える審査が甘いクレジットカードの真実とおすすめ3選」を参考にしてみてください。

この記事ではクレジットカードの審査基準について細かく説明してあり、どのようなカードを選べば安心して審査に臨めるか書いてあります。

支払いが後回しになるから

この理由に関してはそもそもクレジットカードのメリットの1つが支払いを(まとめて)後回しにできることなので、これが理由の方はクレジットカードを持ってもメリットをあまり実感できないかもしれません。

そういった方には「デビットカード」という、下図のように利用と同時にあなたの口座から現金が引き落とされる即時払いのカードがおすすめです。

デビットカードとクレジットカードの仕組みの違い

デビットカードにもVISAなどの国際ブランドやゴールドカードのようなランクなど様々な種類があり、高校生から利用することができます。

しかし、デメリットがいくつかあり、クレジットカードに比べて還元率が低い傾向にあったり、ガソリンスタンドやホテルなど一部の加盟店・サービスでは利用できないなどあります。

デビットカードについて詳しく知りたい方は、「全163枚のデビットカードを徹底比較!おすすめの1枚が必ずわかる」の記事を参照にしてください。

クレジットカードを紛失するのが心配だから

クレジットカードを紛失した時のことが心配でクレジットカードを持たない方もいるとのことですが、実はクレジットカードを紛失した時よりも現金をなくした時の方がリスクが大きいです。

なぜなら、クレジットカードを紛失した際はできるだけすぐにカード会社へ紛失の連絡を行い、必要に応じて警察にカード紛失を届け出ることで不正利用されてもカード会社が損失を補償してくれます。

しかし、現金に関しては紛失したとしても誰も補償してくれることはありません。

1-2. クレジットカードを持つ方の理由

クレジットカードを持つ方は、ジャパンネット銀行が2014年に行ったアンケートでは以下のような利点を感じています。

出典:ジャパンネット銀行

多くの方々がこのようなメリットを実感し、クレジットカードを利用しています。

特に上位の3つに関しては、半数近くの方々がメリットを実感しています。

ポイント・マイレージがたまる

クレジットカードを持つ最大の利点はクレジットカードの利用に際してポイントやマイレージがたまることです。

クレジットカードの中には還元率が1%を超えるような高還元カードもあり、同じ支払いでも現金に比べてクレジットカードを年間100万円以上利用するとポイントが1万円分以上もたまります。

ポイントが高還元率なクレジットカードが気になる方は「ポイント高還元クレジットカード4選|プロが徹底比較!」の記事などを参照してください。

公共料金の支払いができる

クレジットカードで公共料金の支払いをすることで毎月わざわざ振り込みなどをする手間が省けるだけでなく、ポイントを貯めることもできるので節約効果もあります。

クレジットカードでは公共料金以外にも携帯電話料金税金・保険など様々な支払いが可能となっており、カード支払いで得られる還元による節約効果は非常に大きいです。

公共料金のクレジットカード払いなどによる節約に関しては「クレジットカード節約完全ガイド|年間3万円以上得をする!」にて解説しています。

現金の持ち歩きが不要

クレジットカードを持つことで多額の現金を持つ必要がなくなります。

お財布がかさばらなくなったり、買い物の際に手持ちのお金が足りなくてわざわざATMを探す手間が省けるなど、現金の持ち歩きが不要になることで様々なメリットがあります。

最近はATM手数料の無料条件が厳しくなっているため、あなたが苦労して稼いだお金を引き出すだけで手数料を払うという損失も防げます。

2. クレジットカードを持たないことのデメリット

先ほども述べた通り、クレジットカードの保有率は87%近いです。そのため、現在ではクレジットカードを持たないと何か特別な理由があるのでないかと思われる可能性があります。

また、ネットではクレジットカードを持っていることを前提としたサービスもあり、クレジットカードを持っていなければ満足にサービスを利用することができない可能性があります。

この章では以下の流れでクレジットカードを持たないことによって受けるデメリットについて紹介します。

  • 世間からの評価が下がる恐れがある
  • 日常や将来困る可能性がある

2-1. 世間からの評価が下がる恐れがある

クレジットカードは今や10人に約9人が保有しています。また、日本人の平均カード保有枚数は2.8枚と言われています。

ここまでクレジットカードが普及しているにもかかわらず、クレジットカードを持たないというのはなぜ持たないのか疑問を抱かれても仕方ないと思います。

成人していて、クレジットカードを持たないと世間からは以下のように疑われる可能性があります。

  • 過去に自己破産をした人
  • 多額の借金がある
  • 暴力団関係者
  • 仕事が無い人、無職の人
  • 水商売の方

過去に自己破産をした人

過去7年以内に自己破産をした方はクレジットカードを作ることができないので、自己破産をした方なのかと疑われる可能性があります。

自己破産には様々な理由があると思いますが、世間的にあまり良いイメージを持たれないことは確かです。

多額の借金がある

多額の借金があってクレジットカードを作れない、またはクレジットカードを使えるような状態ではないのかと疑われる可能性があります。

暴力団関係者

暴力団関係者、反社会勢力の方々はクレジットカード会社を含む全ての金融機関と取引をすることができないので、そのように疑われる可能性があります。

仕事が無い人、無職の人

正規雇用でなくとも、アルバイトや派遣社員でもクレジットカードは作ることができます。

しかし、クレジットカードを持っていないと何もしていない無職の方と疑われる可能性はあります。

水商売の方

キャバクラ、ホストクラブなど夜のお仕事をされている方も収入が安定しないのでクレジットカードが作りづらいです。

そのため、そういった仕事をしてるのではないかと疑われる可能性はあります。

2-2. 日常や将来困る可能性がある

最近ではネットショッピングや格安スマホの契約など、原則クレジットカード払いしか受け付けていないサービスも多いため、カードを持っていないことで不便さを感じることも多いはずです。

また、今はクレジットカードを作らなくても良いと考えていても、若いうちからクレジットカードを作って信用実績(クレジットヒストリー)を作っておかなければ、30代〜40代になってから初めてクレジットカードを作ろうとした際に審査に通りにくくなってしまう可能性があります。

これは「スーパーホワイト」とみなされてしまうからです。

スーパーホワイトとは今までクレジットカードやローンを利用したことがなく、信用実績に何も記録されていない方のことを言います。そうした方はクレジットカードを作りにくいと判断されます。

そう判断されれる理由は、自己破産をした方の信用実績記録は7年程度で消えてしまうため、クレジットカード会社からは過去に自己破産などをした方と、中年以降になって初めてカードを作る方は同じ信用状態に見えてしまうためです。

3. クレジットカードを持つ唯一のデメリット

クレジットカードの唯一のデメリットは年会費がかかるカードもあることです。

ただし、「年会費無料」のカードを使っている限り、持っているだけで損をするようなことはないのでこのデメリットは簡単に回避できます。

むしろ、1章でも説明した通り以下のようなメリットがあり、お得と言える点の方が多いです。

  • クレジットカードの利用でポイントが貯まる
  • 公共料金の支払いができる
  • 持ち合わせがなくても買い物ができる

唯一、デメリットとして考えられる年会費に関しても年会費が完全無料のクレジットカードを選んでいれば、問題ありません

おすすめの年会費無料クレジットカード

年会費無料のクレジットカードについては「年会費無料のクレジットカードおすすめ10選【2021年版】」にて比較しておすすめを紹介しています。

この記事で徹底的に比較した結果、ポイント還元率が高く、海外旅行保険が充実しているなどバランスが良く最もおすすめなのは『リクルートカード』です。

『リクルートカード』

リクルートカードの券面(Mastercard、VISA、JCB) アイキャッチ

リクルートカード』は全ての年会費無料クレジットカードの中で1.2%という最高クラスのポイント還元率です。

さらに、下記のようなリクルートグループではより多くのポイントをもらえます。

  • 4.2%:ポンパレモール
  • 3.2%:じゃらんnet・Hot Pepper Beauty・ホットペッパーグルメ(ホットペッパーお食事券)

たまったポイントはリクルートグループのサービス利用時に1ポイント=1円から使うこともできますし、Pontaポイント・dポイントに交換でき、ローソンなどPonta・dポイント提携店舗での利用やJALマイルに交換できるため、使い勝手が良いです※2024年3月21日よりAmazon.co.jpで1ポイント1円で利用可能

おすすめの使い方はPontaポイントなら「auカブコム証券」に口座を作って投資信託の購入、dポイントならSMBC日興証券の「日興フロッギー」で株・ETFなどに投資を行うのが高い価値で使える方法と言えます。

カードに付いている海外旅行保険は旅行代金の一部をクレジットカードで支払うことで、傷害・疾病治療費用が100万円と年会費無料カードの中ではトップクラスに良い条件なので海外でも役に立ちます。

『リクルートカード』公式ページ

https://recruit-card.jp/

デメリットはないけど注意点はある

とても便利なクレジットカードですが、使い方に気をつけなければ、予期せぬトラブルや想定外の出費、社会的信用を失ってしまうような注意点が7つ存在します。

逆に言えば、この7つの注意点に気をつけることでより安全かつ便利にクレジットカードを使うことができます。

次章ではこの注意点について解説します。

4. クレジットカードに潜む7つの注意点

前章にてクレジットカードは「年会費無料のカードを使っている限り、持っているだけで損をするようなことはないのでこのデメリットは簡単に回避できます」と述べましたが、利用の仕方によっては予期せぬ事態に陥りかねません。

この章で紹介する以下の7つの注意点に気をつけることで、そのような事態になることを防ぐことができます。

  • カードの紛失・盗難による不正利用を防ぐための注意点
  • リボ払いや分割払い時の注意点
  • ポイントを貯める時の注意点
  • 公共料金をカード払いにする際の注意点
  • 使いすぎる注意点
  • 解約時の注意点
  • 海外旅行保険の注意点

この章を読んでクレジットカードを利用する上で想定されるリスクを知ることで、より安全かつお得にカードを利用できるようになります。

4-1. カードの紛失・盗難による不正利用を防ぐための注意点

カードの紛失・盗難による不正利用に関しては盗難保険というものが不正利用からあなたを守ってくれます

しかし、いくら盗難保険があるからといっても、あなたに落ち度がある場合は盗難保険を利用することができません。

万が一の際に盗難保険の適用対象になれるよう、次のことに気をつけましょう。

  • カードの裏面へのサイン
  • 家族や友人にクレジットカードを貸さない
  • 暗証番号を第三者に教えない
  • 利用明細をこまめにチェック

カードの裏面へのサイン

クレジットカードの決済方法の1つにサイン決済という方法があり、この決済方法はカード裏面のサインを店員が確認して決済を行います。

そのため、裏面にサインがないとクレジットカードを紛失した際に拾った人が裏面に適当にサインをして自由に使うことができます。

裏面にサインがあれば決済時に店員さんが筆跡などで判断できることもありますし、盗難保険が適用されやすくなり不正利用からあなたを守ってくれます

署名欄のないクレジットカードが登場:2021年10月26日追記

2021年4月15日より『エポスカード』が新デザインに変わりましたが、このカードは裏面に署名欄がありません。

カードの署名欄がなくても国内外のVISA加盟店で利用できるとVISAのルールに沿った運用であることが公式ページでも明記されています。

エポスカード裏面に署名欄なし

出典:エポスカード

また、『SAISON CARD Digital』は2021年10月19日以降に発行するカードで裏面の署名欄を廃止することを告知しています。

SAISON CARD Digitalプラスチックカード裏面のご署名欄廃止について

出典:SAISON CARD

セゾンパール・アメリカン・エキスプレス®・カード digital』は2021年12月に廃止が予定されています。

いずれもサインがなくてもカードの利用や補償などに違いがないと明記されていますが、お店で求められた時は自身の名前などを書きましょう。

家族や友人にクレジットカードを貸さない

基本的にクレジットカードはあなたとカード会社との契約なので、あなたのカードを家族や友人であっても他人が利用した場合に何かトラブルがあっても補償はしてくれません。

暗証番号を第三者に教えない

教えるだけでなく、他の人が推測できないような番号にしましょう。

カードの裏側やカードケースに暗証番号を書く、またはカード本体のすぐ近くに暗証番号が書かれた紙があるなどのケースも本人の重過失と見なされ、補償対象外となります。

暗証番号を入力されて不正利用された際はその対象にはならずに全額自身の負担となります。

利用明細をこまめにチェック

クレジットカードの利用明細をこまめにチェックすることで不正利用に気づくことができます。実は利用明細のチェックをしない方は意外と多いのですが、これは非常に危険です。

なぜなら、先ほど紹介したクレジットカードの保険には申請期限があるからです。

ある時、たまたま利用明細を見て一年前の不正利用を発見したとしても、クレジットカードの不正利用への申し立ては原則すぐにというのがルールなので、カード会社は受け付けてくれません。

カード会社のアプリで利用明細を簡単に確認

最近は各カード会社で利用明細を簡単に確認できるアプリが出ています。

同じカード会社のカードを複数枚持っていても、IDなどを登録しておくことでささっと切り替えができて、それぞれの明細を確認できます。

一部のキャンペーンやインビテーションはアプリからでなければ申込や表示されない事もあるため、インストールして持っているカードを設定しておきましょう。

4-2. リボ払いや分割払い時の注意点

リボ払いで想定外の出費を強いられる可能性があります。

リボ払いとは使った金額の分割分を払うのではなく、毎月支払う金額を決めて支払う方法のことです。

例えば、1万円の買い物をしても10万円の買い物をしても、支払いの設定金額が5,000円であれば毎月の支払い金額は5,000円となります。

リボ払いの仕組み説明図

ちなみに、この時、返済してない分のお金は借金をしている状態と同じなので、当然金利がかかります。そして、リボ払いは元金の返済金額が低くなってしまう傾向にあります。

そのため、毎月の返済金額から利息分が引かれると元金として充当される額が少なくなってしまうため、なかなか返済がおわりません。

また、クレジットカードの中には以下のようにリボ払いでしか支払いができないものもあるので注意しましょう。

しかし、リボ払いのカードは設定次第では支払い金額をカードの上限額にできるので、1回払いと同じような使い方をしてもリボ手数料を払わずに使えます。

リボ払いの仕組みがわからない方やリボ払いカードを上手に使いこなせる自信がない方は、原則作るのを避けましょう。

4-3. ポイントを貯める時の注意点

クレジットカードにはポイントなど還元を受けられる仕組みがあり、還元を目的にクレジットカードを利用している方が多いですが、中にはせっかく貯めても有効期限が短いポイントもあります。

例えば、ネットでもよく紹介されている『Orico Card THE POINT』ですが、ポイントの有効期限がわずか1年しかないので、それなりにまとまった金額を使う人でなければ何にも交換できず失効してしまいます。

つまり、カードで支払う金額が少ない方にとっては全くお得にはならないので、以下のようなポイントが使いやすかったり貯めやすいクレジットカードをおすすめします。

4-4. 公共料金をカード払いにする際の注意点

一部の公共料金では、口座振替だと毎月55円(税込)の割引がありますが、クレジットカード払いにしてしまうとその割引が効かなくなってしまいます。

そのため、口座振替で支払いをしている方がクレジットカード払いにすると少し損することもあります。

しかし、クレジットカードで公共料金を支払うとポイントなどの還元があります。あなたの支払っている金額が高ければ、還元率の高いカードで支払った方が口座振替の割引以上に貯まるので、カード払いの方がお得になることも多いです。

光熱費などの公共料金をクレジットカードでお得に払う方法についてより詳しく知りたい方は「光熱費をクレジットカードで世界一お得に払う方法まとめ」の記事も参照してください。

4-5. 使いすぎる注意点

クレジットカードを持っていると使いすぎてしまう恐れがあります。

実際にお店がクレジットカードを導入している理由の一つにクレジット払いの場合、顧客の利用金額が現金払いに比べて上がる傾向があることも挙げられます(参考文献

リボ払いや分割払いなどでついつい使いすぎてしまって、返済できないなんてことになるとブラックリストに載ってしまい、クレジットカードの発行やローンの手続きなどができなくなる恐れがあります。

4-6. 解約時の注意点

クレジットカードを解約する際、気をつけるべき事項があります。

  1. クレジットカードに入会直後の解約には注意
  2. 公共料金の引き落としを利用している場合は注意
  3. 未払いの残高は一括請求されるので注意
  4. 家族カードやETCカードの利用もできなくなるので注意
  5. 払った年会費は返ってこないので注意
  6. 新しいカードを作る予定なら注意

クレジットカードに入会直後の解約には注意

クレジットカードに入会後、半年以内に解約を行うとカード会社に与える印象が悪く、今後その会社のクレジットカードを作れなくなる可能性があります。

ちなみに、「初年度年会費が無料期間中に解約するのも悪い印象を与えてしまうのでは」と心配するかもしれませんが特に問題はありません。

ただ、先ほども書いたとおり、クレジットカードを作ったならば、使わなかったとしても半年間は保有するようにしましょう。

共料金の引き落としを利用している場合は注意

解約予定のクレジットカードで以下のような支払いをしている場合、変更をしておく必要があります。

  • 携帯電話の支払い
  • 電気、ガス、水道などの公共料金
  • インターネットプロバイダ料金
  • 家賃の引き落とし
  • 新聞・雑誌の定期購読、学校・保育園などの定期的な支払い
  • ネットコンテンツの月額料金等

クレジットカードを解約したという情報は支払い先には行きません。

そのため、支払い方法の変更を行わないままクレジットカードを解約すると、支払いを遅延してしまうことに繋がりかねません。

特に携帯電話の支払いを遅延するとブラックリストに載ってしまい、あなたの信用情報に大きな傷をつけるので気をつけましょう。

未払いの残高は原則一括請求されるので注意

クレジットカードを解約をする時にまだ済んでいない支払いがあった場合、一括で返済を求められる場合があります。

以下の支払い残高があるならば、事前にカード会社に確認してから解約しましょう。

  • リボ払い
  • キャッシング(借入)
  • 分割払い
  • ボーナス払い

手元にお金がない場合はクレジットカードの解約をしなければ、一括返済を求められることもないので、年会費がかかっても解約を先延ばしにすれば大丈夫です。

返済資金が貯まってからクレジットカードを解約しましょう。

貯まったポイントは原則無効になるので注意

クレジットカードの貯まったポイントは解約をすると原則無効になります

ポイントがある程度貯まってるならばポイントを使い切ってから解約することをおすすめします。

ただし、dポイントやVポイントなどの共通ポイントはIDで管理されており、クレジットカードを解約してもポイントカードやネットショッピングで使えることもあります。

カードに紐づくポイントサービスも事前に移動しておく

三井住友カードやセゾンカードなど、一部のカード会社ではポイントが共通して貯められます。

しかし、「永久不滅ポイント運用サービス」などでは複数枚のカードをNetアンサーに登録していても、サービスを申し込んでいるカードでログインしてからポイントを運用したり、取り出せます。

そのため、解約前に運用しているポイントを取り出しておかないと、他にセゾンカードを持っていても運用しているポイントが引き出せなくなる可能性が高いため、必ずカードに紐づくポイントサービスを確認しましょう。

家族カードやETCカードの利用もできなくなるので注意

家族カードやETCカードは契約しているクレジットカードのサービスです。そのため、クレジットカードを解約すればそのサービスだったETCカードや家族カードも利用出来なくなります

また、Apple Payなどで電子マネーを使っている方もiDやQUICPayなど、クレジットカードに連動するポストペイ(後払い)タイプの電子マネーもカードを解約すると使えなくなるので気をつけてください。

プラチナカードなどに付随するプライオリティ・パスなども自動解約となり、カード解約後に使えても正規の利用料金が請求されます。

払った年会費は原則返ってこないので注意

クレジットカードの年会費は一度払ったら原則返金は期待できません

年会費を払った翌日にカードを解約しても、次の有効期限ギリギリに解約をしても変わりはありません。

そのため、年会費を払ってしまった場合の解約はクレジットカードの特典(空港のラウンジ無料サービスなど)を確認してから解約しましょう。

4-7. 海外旅行保険の注意点

クレジットカードの中には以下のような海外旅行保険がついてくるものもあります。

傷害による死亡・後遺障害死亡や後遺障害への補償額
傷害による治療費用傷害への補償額
疾病による治療費用疾病への補償額
携行品損害持ち物が盗まれる・壊れる・火災などの偶然な事故で損害を受けるなどした場合の補償額
賠償責任偶然な事故で他人にケガをさせてしまったり、他人のものを壊したりして、賠償しなければならなくなった場合への補償額
救援者費用旅行先で入院し、家族が現地にかけつけることになった際の渡航費用への補償額

ゴールドカード以上のカードであればほとんどのカードに充実した内容の保険が付帯しているのですが、一般カードに付帯している保険は死亡や後遺障害への補償のみで疾病・傷害への補償がないことが多いです。

海外での治療費は高額

疾病・傷害への補償があるからといって安心もできません。

なぜなら、海外で治療を受けると非常に高額の治療費を請求されます。

以下に海外で盲腸になった際の治療費の一例を載せておきます。

都市総費用(円)入院日数
ロサンゼルス1,624,400円~2,165,800円2日
ロンドン1,302,800~1,737,100 円2〜3日
シンガポール154,800~773,800円1~2日
バンコク511,000~円2~3日
上海112,500円7日

出典:一般社団法人 日本損害保険協会

このように非常に高い治療費を請求されますが、例えば『DCカード Jizile(ジザイル)』などは疾病・傷害への補償が30万円しかついておらず、海外での医療費をカードの保険だけで全て払うのは不可能なことが多いです。

クレジットカードの海外旅行保険だけを当てにするつもりならば、旅行前にカードの保険条件を確認して、必要に応じて保険会社の掛け捨て保険にも加入しておきましょう。

クレジットカードに付く海外旅行保険についてより詳しく知りたい方は「最高の海外旅行保険が付くゴールドカード4選」の記事も参照してください。

年会費無料のクレジットカードでも複数枚持つことでプラチナカード級の補償金額にできます。

5. まとめ

クレジットカードを持たないことに関するメリットとデメリットについてご紹介しました。

クレジットカードは持つことで以下のように生活がお得に便利になるので、作れるのであれば最低1枚は持つことをおすすめします。

  • クレジットカードの利用でポイントが貯まる
  • 公共料金の支払いができる
  • 持ち合わせがなくても買い物ができる

さらに、年会費無料のクレジットカードならばデメリットはないので安心して使用して大丈夫です

年会費無料のカードについては「年会費無料のクレジットカードおすすめ10選」にてより詳しく紹介しています。

この記事でも紹介しているのですが、ポイント還元率が高く、海外旅行保険が充実しているなどバランスが良く最もおすすめなのは『リクルートカード』です。

また、以下の7つの注意点に気をつけることでクレジットカードを安心して使うことができます。

  • カードの紛失・盗難による不正利用を防ぐための注意点
  • リボ払いや分割払い時の注意点
  • ポイントを貯める時の注意点
  • 公共料金をカード払いにする際の注意点
  • 使いすぎる注意点
  • 解約時の注意点
  • 海外旅行保険の注意点

あなたがクレジットカードを安全かつお得に使えることを祈っています。